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8.中学時代・思案

中学に進学すると、私の便秘は悪化した。

生まれながらの体質なのは分かっているし諦めもついているが、どうして悪くなる一方なのか…私は思い詰めた。


そして頭が悪いなりに推理してみると…すぐに謎は解けた。


まず私の食生活は小学生だった時と違い、野菜・海藻・野菜ジュースなど食物繊維を意識して摂るようにしていたが、さほど良くはならず。

相変わらずの母は私を健康にしようとして、必死に体に良い物を色々用意した。

当時流行っていた手作りの酸っぱいヨーグルト、数万円もする酸っぱいキノコの酢、プルーン、アセロラ…数々の便秘に効く食べ物を食べさせられるが、私の体に合わないのか特に酸っぱい物を食べると気持ち悪くなって吐いてしまい、その度にあの、お決まりの母の機嫌最悪コースという泥沼化に至っていた。

その時の雰囲気を思い返すだけでも、私の腹は痛くなる、ひどいストレスだ。


次に、私の家にはトイレは一つしかない。


家族の人数は総勢六人、そこに一日三十分も入っている奴が入れば、誰かのトイレ時間が被るのは当たり前だ。ウンコが出そうな時に催促のノック音がすると、ウンコは恥ずかしがって奥の部屋に引っ込んでしまう、私のウンコは図々しく腹に居座るくせに変な所が繊細で本当に腹が立つ。

しかも私が使った直後に家族がトイレに入ってしまうと、必ず「くせぇ」と事実を吐かれ、いつもストレスだ。


そもそも肛門は、指の刺激に慣れきってしまい、入れても出すのになかなか時間がかかる、完全に私は肛門の上で転がされている。忌まわしいストレスだ。


学校ではいじめられ、友達がいない、それに頭も悪い、何よりブスである、凄まじいストレスだ。


そう…………、犯人はストレスだっ!!!


しかも便秘のストレスによって(関係ないものあったが)、また便秘がひどくなると言う悪夢のループ。

今日はちゃんと出るのか、出なかったらどうしよう、ご飯は食べれないかもしれない、また痔になるのは嫌だ、硬いのが出ませんように……。

出ない日が続くと、一日中ウンコの事を考えてしまう。

私はウンコに取り憑かれ、がんじがらめになっていた。


しかも何故か、お腹が張り食べられない日もあるのに太ってしまう始末である。


……いや、これは太ったのではなく腹にあるウンコの重さではないだろうか?

脂肪ではなくウンコのせいではないかと、私は体重計を信用せずに疑った。

だって、便秘で切れ痔の肛門指入れブスデブいじめられっ子なんて…人生最悪じゃないか!きっとこれは神様が設計ミスで私を作ってしまったに違いない、こんちくしょう、作り直せ。


行き場のない怒りを神様なのか仏様なのかよく定まってない偶像にぶつけ、自分自身を嘆くしかなかったのであった………。



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