「面倒な……僕のターン。
MPを2消費して前列左側に《アタッカーチップ》を召喚し、残りのMPを消費して後列右側に《トランプの精霊》を召喚する」
『〜〜♪』
『………!』
《アタッカーチップ》2/2
《トランプの精霊》3/2
カジノなんかでよく見かける赤と白のチップと大量のトランプを持った半透明の子供のような精霊が現れる
恐らくギャンブルが来るな
「《メダリオン》を一枚使って《ミミックスロット》の《ギャンブル》発動!」
『ゲババババ!』
《ミミックスロット》の目がまた回転を始めてある場所で止まり、何やら数字ではなく炎のようなマークが斜めで揃った。
なにやら嫌な予感がする
『ゲババババァァァァアアアア!!!』
「あっつ!?」
『『『〜!?』』』
《プチゴーレム》0/2→0/1
《プチゴーレム》0/2→0/1
《ビルダーゴーレム》2/4→2/3
《浅麦 誠》HP30→29
今度は全体1ダメージとはなかなか面倒な
「もう一枚の《メダリオン》を消費して《アタッカーチップ》の《ギャンブル》を発動する。」
『ーー!』
《アタッカーチップ》2/2→3/2
今度は攻撃力アップと来たか……。
さっきの《イカサマ》効果での《ギャンブル》で《メダリオン》の枚数に余裕があるから《イカサマ》無しで連続して《ギャンブル》……地味に厄介な運用だ
そうなると流石に《ミミックスロット》はあまり残したくないな
「《ミミックスロット》で前列中央の《プチゴーレム》を攻撃してターンエンド」
『ゲバゲバゲバッ!』
『ーーーッ!?!?』
《プチゴーレム》0/1→死亡
これでユニットの死亡数7、あと4ターン程耐えればこっちのあるカードが使えそうだ
「俺のターン、MPを5消費してアクションカード《ゴーレムアッパー》を使用する。
《ミミックスロット》に3ダメージを与える。」
『ゲババッ!?』
《ミミックスロット》3/3→死亡
《ミミックスロット》は突如地面から飛び出てきた巨大な岩の拳に殴られて漫画のように吹き飛んだ
そしてこちら側の前列中央が盛り上がり、岩の身体を持った大型のゴーレムが姿を現し始めた
「このカードの効果で敵ユニットが死亡時空いているマスに《ストーンゴーレム》を召喚する」
『ーーーー!!!!!』
《ストーンゴーレム》3/5《挑発》
「《ビルダーゴーレム》でプレイヤーにダイレクトアタックをしてターンエンド」
『コウゲキ……コウゲキ……!』
「ぐっ!?」
《金田 カケル》HP26→24
「更にターンエンドした為空いているマスに《プチゴーレム》を召喚する」
『ーー!!』
《プチゴーレム》0/2《挑発》
更に《プチゴーレム》が現れてこれで俺の場の《挑発》持ちが前列に3体揃うことになった
今回俺が使っているデッキはいわゆる《ゴーレム》軸のデッキで守りに秀でている。
だがその最大の特徴としてはデッキの殆んどを全職業共通で使えるカードを使って構成している為にある程度までは他の職業でも再現が可能という点だ
まぁ俺の場合は持っているユニークレアに合わせたデッキでもあるため恐らく完全に真似したところでそこまで強くはならないんだがな
「僕のターン。
MPを6消費して前列中央に《悪魔のルーレット》を召喚する。
《悪魔のルーレット》の召喚時効果で《メダリオン》を一枚獲得、そしてすぐに《悪魔のルーレット》に《メダリオン》を使用して《ギャンブル》を発動」
ルーレット状の頭部を持ったスーツ姿のユニットが頭部のルーレットを回してそこにボールを投げ入れてゴロゴロと転がしていく
やがてルーレットの回転も緩やかになっていき、ある箇所のマスにボールが止まった。
するとルーレットの頭部が2つに折れて口のような形状になった
その大きな口から炎を吐き出し、前列右側の《プチゴーレム》を燃やし尽くした
『ーーー!!!』
《プチゴーレム》0/2→死亡
《悪魔のルーレット》4/6→4/5
どうやら今回引いたのは《悪魔のルーレット》のHPを犠牲にダメージを与える効果のようだ
「《アタッカーチップ》と《トランプの精霊》で《ストーンゴーレム》を攻撃してターンエンド」
『ーー!!』
『きゃぁぁあああ!?!?』
『ーーー!?!?』
《ストーンゴーレム》3/5→死亡
《アタッカーチップ》3/2→死亡
《トランプの精霊》2/3→死亡
《ストーンゴーレム》に赤と白のチップが突撃して自爆し、トランプを持った子供がトランプを投げて攻撃するが爆破により四散した《ストーンゴーレム》の破片によって身体を貫かれて全員が消滅した
なかなかエグい死亡の仕方だったな……
「俺のターン、コストとしてMPを6費して前列中央に《アーマードゴーレム》を召喚する」
『ゴゴゴゴゴッ!』
《アーマードゴーレム》3/7《挑発》
「《ビルダーゴーレム》でプレイヤーにダイレクトアタックしてターンエンド」
『コウゲキ!』
「ぐぅう!?」
《金田 カケル》
「更にターンエンド時の効果で、また空いているマスに《プチゴーレム》を召喚する」
《プチゴーレム》0/2《挑発》
今のところ順調にに時間は稼げているがそろそろ物量で押し返されそうだな
「僕のターン、MPを2消費してアクションカード《手品師のイカサマ》を使用する。
これにより僕に《イカサマ》を付与する。
更に残りのMPを全て消費して後列中央に《ジャックポットミミック》を召喚する。」
『ゲババババ!!』
《ジャックポットミミック》2/6
今度は金色の《ミミックスロット》が現れるが俺はコイツの能力を知ってるが故にそろそろ仕掛けてきそうな予感がしている
「《悪魔のルーレット》で《アーマードゴーレム》を攻撃してターンエンド」
『ガバッ!』
『ーーー!!!』
《アーマードゴーレム》3/7→3/3
《悪魔のルーレット》4/5→4/2
《プチゴーレム》が相手にされなかったと言うことは恐らく何かしらの全体攻撃手段があるなこれ……そうなるとユニットはあまり出さないほうが良さそうだ
「俺のターン、MPを3消費して《ヘビィドロー》を使用。
山札からコストが一番重いユニットを一枚ランダムでサーチする」
これにより山札に混ざっているコスト20という通常なら使うことすら出来ないカードが手札に混ざり、コストが変化した
「更に残りのMPを消費してアクションカード《計画的襲撃》を使用する。
これにより次のターンに出たコスト3以下のユニットは全て《先制攻撃》を得る」
これは盗賊専用のカードであり、かなり強い効果を持つのは良いんだがカードそのものの効果によってデッキに1枚しか入れられないという欠点があるクセの強いカードだ
とはいえその効果自体はとても強く、一気に逆転する事も可能になるカードでもある
ついでに言えば前回の盗みデッキにも入ってはいたのだがその時は同時に使いたいカードのコスト的な都合により使わなかった
「《アーマードゴーレム》で《悪魔のルーレット》を攻撃してターンエンド」
『ーー!?』
『ガブァッ!?』
《悪魔のルーレット》4/2→死亡
《アーマードゴーレム》3/3→死亡
「《ビルダーゴーレム》の効果で空いているマスに《プチゴーレム》をまた召喚だ」
《プチゴーレム》0/2《挑発》
これによって現在前列には3体の《プチゴーレム》と後列にまだ《ビルダーゴーレム》が残った状態となっている
攻撃型の職業アビリティ持ちなんかが相手だと結構アッサリと《ビルダーゴーレム》は取られるんだがギャンブラーは基本的に大器晩成型で序盤の動きが遅いのもあって問題無く機能しているのが大きいな
「これで僕の勝ちだ。
君はずっと守りの姿勢で居続けたせいでこちらの準備が整うのを許してしまった。
確かにそのゴーレム達による壁はかなり厄介だが全体の除去さえしてしまえばなんの問題にもならない。
そしてそれを可能としながら単体で素晴らしい力を持ったユニットがこの僕にはある!」
ついに来るか
「僕のターン!
コストとしてMPを8全て消費して《伝説の大富豪・ルミナス=ゴールディ》を後列中央に召喚する!」
『ウフフフッ!アハハハハハッ!』
《伝説の大富豪・ルミナス=ゴールディ》7/7
相手の後列中央の上に描かれた魔法陣から大量の金貨とともにめちゃくちゃ宝石や装飾品まみれの豪華過ぎる格好をした金髪の美女が現れる
「ルミナス=ゴールディの召喚時効果発動、僕の手札の全てを《メダリオン》に変換して次のターン以降ターン開始時のドロー枚数を+2する」
『もっと盛大に使いなさい!』
「更に職業アビリティ『オールイン』を使用してルミナス=ゴールディの《オールイン》効果を限界まで発動!全ての相手に3ダメージを与えて死亡したユニットの
《プチゴーレム》0/2→死亡
《プチゴーレム》0/2→死亡
《プチゴーレム》0/2→死亡
《ビルダーゴーレム》2/3→死亡
《ルミナスガード》3/2
《ルミナスガード》3/2
《ルミナスガード》3/2
《ルミナスガード》3/2
大量の金貨による波が押し寄せ、俺の盤面のユニットは全て呑まれて消滅し、相手側には銃を持ったスーツ姿のSPのようなユニットが現れる
「更にオールインによる《メダリオン》投入枚数が10枚以上と見なされた為僕の手札に最大まで《メダリオン》を獲得!
そしてそれを《ジャックポットミミック》にオールイン!
これによりジャックポットミミックは攻撃がとHPが投入した《メダリオン》の枚数と同じになる!」
《ジャックポットミミック》2/6→10/10
確かにこんな盤面なら普通は逆転するのは不可能だろうな
普通のデッキなら……だがな?
俺は勝利を確信した表情の金田を見てニヤつきが出そうになるがまだ抑える、まだ調子に乗らせておこう
俺はこれから出すあるユニットによる効果を楽しみに待つ
「《ジャックポットミミック》でダイレクトアタックをしてターンエンドだ!」
『ゲバゲバゲバゲバ!』
「ぐぁぁぁぁあああ!?!?」