その軌道の周期で五十年ほど経ったある瞬間、
元の質量からは二割近く目減りしていたが、巨大質量には変わりない。
当該区域の経過観測や痕跡収集を居残りで行っていた調査隊は残っていなかったから知性体の新たな被害は無かったが、配備されていた探査機器はほぼ全て機能を失った。それら探査体や散在する岩塊コロニーは、今後数年数百年かけて
一番大きな影響を受けたのは元の随伴衛星である。離れつつ合った軌道との相対距離が、
表面温度が摂氏五十度プラスマイナス七十度あたりで落ち着いてきた
軌道が主星の膨張に飲み込まれるまであと数十億年。文明やりなおしの