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第36話 依存

 二人は大きめのベッドで寄り添って寝る。李仁が倒れてからは湊音はより引っ付く。心臓の鼓動を聞いてホッとするのだ。

「李仁、生きてる……」


 湊音がここまで李仁に依存してしまうのは、彼が子供の頃に母親を自死で亡くしていることも大きく関係している。自死の理由は今も知らない。彼にとっては最愛な人が急にいなくなることには不安に感じてしまうのだ。


 つい最近も恩師である上司も若くして事故で死んでしまった。

 少しでも李仁が寝返りを打つと湊音はしがみつく。

「もういかないで、どこにも……」

 でも気づけば彼は眠りにつく。






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