「やっぱりそうか」
「やっぱりって…?」
「俺が急に神様が《視え》なくなったのかとも思ったけど、
「…え? 俺にも《視え》なくなったって……
狗巻は真剣な眼差しで由佳を見つつ、しっかりと頷いた。
「ああ。《視え》てる。俺もずっと《視え》てた」
「うそぉ~?!?!」
由佳は絶叫した。
「こいつらだって《視え》てる」
狗巻は自分の肩に乗っている鬼を指で突いた。
狗巻の肩に乗っている鬼や式神は、落ちそうになって必死に狗巻にしがみついた。
「み、《視え》てるの…?」
「《視え》てる。というか、こいつらは俺の式神だ」
「俺の式神っ? どういうことっ?」
由佳の頭はパニック寸前になった。
「この子たちは狗巻が操ってるのっ?」
「操ってるわけじゃない。こいつらはそれぞれ≪生きて≫いる。
俺はこいつらに言うことを聞かせることができるだけだ」
由佳が信じられないといった様子だったので、狗巻は自分が式神を使役する様子をみせることにした。
「全員、整列」
狗巻がそういうと、式神たちは狗巻から下りて、狗巻の前に整列した。
1列9人が9列に並んだ綺麗な整列だった。
「前にならえ」
狗巻がそういうと、全員が一斉に前にならえをした。
「右向け、右」
きびきびとした動きで全員が右を向いた。
集団パフォーマンスのように、見ていて気持ちがよくなる一糸乱れぬ統率ぶりだった。
「前向け、前」
そうして鬼や式神が元の隊列に戻ると狗巻は手で印を結び「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」と九字くじを切った。
すると鬼と式神たちは「ポンッ」という音とともに煙に包まれ、その煙が晴れると人の姿を象かたどった型紙になっていた。
狗巻が手を出すと型紙は
「こうしておけばいつでもこいつらを呼び出せる」
由佳はあんぐりと大口を開けて見入るしかできなかった。
-----------
ついに狗巻の秘密を明らかにしてしまいました୧(˃◡˂)୨
今回のお話はどうでしたでしょうか?
ご意見ご感想などいただけますと幸いです。
そしてこの後、さらなるヒミツがあきらかになります。
デュフフww(意地の悪い笑
私の小説を読んでいただきまして、本当にありがとうございました。
皆さまに「面白い!」と思っていただけるよう頑張ります!
(๑•̀ㅂ•́)و✧
----------