クラウン
現代ファンタジー異能バトル
2024年12月03日
公開日
30,296文字
連載中
大宝の時代から存在するあやかしに対抗する手段として陰陽師という職業が根強く残る現代
主人公の弓麻は陰陽師の名家継千帝家に生まれながらあやかしを祓う力を持たなかった
家を出奔した彼女が門を叩いたのは陰陽師の中でも落ちこぼれとして有名な御霊陰陽局だった
御霊陰陽局の社長であり局唯一の陰陽師である甘羅に師事したいと伝えるが
修行をつける代わりとして提案されたのは甘羅の倒したあやかしの功績を肩代わりすること
つまりはスケープゴートだった
かくして最強の陰陽師と噂されるようになってしまった弓麻は名実共に最強への道を進むことを決める
甘羅が何故その実力を隠しているのか、高位のあやかしとも対等に会話することが出来るのか
甘羅に隠された秘密を紐解きながら、世界を巻き込む因縁の対決が今、終幕を迎える
序章
今、私は
夢を見ているのだろうか
目の前に立つ彼は紛れもなくいつもだらだらぐだぐだ気だるそうにしている彼で間違いない筈なのに
基本の術さえ扱うのがままならない彼で間違いない筈なのに
あの大きく強大なあやかしを
伝説に出てくるような九尾の式神を使役し
ただ一方的になぶっているのは
本当に私の知る彼なのだろうか