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THE BASIC SPELLS(Ⅱ)

「では諸君。今日はまず、基礎呪文のおさらいをしよう」


 ルイーザとアンジェラは何とか始業に間に合い、無事に始まった基礎戦闘術の授業。教壇には先のパーティでも顔を合わせたカルローネ教授。


「火・水・地・風それぞれの基礎呪文。全て答えられる者はいるかな?」


 カルローネが小手調べと言わんばかりに問題を出すと、数人の生徒が一斉にその手を挙げる。


「では、アルファート君」


「はい」


 カルローネに指名され立ち上がったのは、メガネとお下げそしてクロムグリーンをベースとしたスパーダ寮のスカートが特徴的な女子生徒。


「火属性の”燃えよフエゴ”。地属性の”砕けピエドーラ”。風属性の”裂けろビエント”。水属性の”凍れイエロ”の四つです」


「パーフェクト。流石だねアルファート君」


 カルローネがわざとらしい拍手と賛辞を送るものの、それに対して顔色一つ変えず涼しい表情のまま着席するアルファート。


「この四呪文は攻撃魔法における基礎中の基礎となるものだからね。エクソシスト志望の諸君はもちろんのこと、そうでない諸君にとってもいざという時の護身に役立つから、よーく練習しておくように。・・・・・・さて、眠そうな諸君もちらほらいるようだし、早速実践に移るとしようか。10分後に中庭に集合するように」


 カルローネによる大きな一拍が響くと、船を漕いでいた数名の生徒が飛び起きる。


 駆け足で一通り話を終えたカルローネは、”移転ラスフィール”を用い、つむじ風と共に壇上からその姿をくらましてしまった。


「いいなー”移転ラスフィール”。私も使えたら歩かなくて済むのになー」


 そんな教授の”移転ラスフィール”を見たアンジェラが、ノートやペンケースなどを沢山のアクセサリーがぶら下がったバッグへとしまいながら、ボソッと呟く。


「練習あるのみね。私も一緒に歩いてくから早く行きましょ?」


 そんなアンジェラにそう声をかけ、ルイーザは一足先に立ち上がる。


「あ、待ってよルー」


 他の生徒たちも二人を追いかけるかのように、続々と中庭へと向かって行った。

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