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車輪のエクソシスト
ぼんげ
異世界ファンタジーダークファンタジー
2024年12月01日
公開日
6,379文字
連載中
空間の裂け目より現れ、人を喰らい、その魔力を糧とする異形の存在。通称「悪魔」。
ゾルチーム魔法学校は、そんな悪魔を討つ為の存在である悪魔祓いの養成に重きを置いた名門校。
そんな同校において、一年生ながら正式な悪魔祓いに任命された天才少女フランテ・ルイーザ。彼女は、かつて高名な悪魔祓いであった父より受け継いだ「車輪の杖」の力を用い、次々と悪魔たちを払っていく。
チート魔法ファンタジー、ここに開幕!

……そして運命の輪は回り始める。

THE EXORCIST HAS BEEN BORN

 二十一の呪言 全てが正位となりし刻 世界は反転し 人魔の理に終焉を告げる~悪魔祓いヴェルディ・リリアーナの手記~


 ***


 2005年10月某日。ここはゾルチーム魔法学校。


「トルチャ寮1年、ルイーザ・フランテ! 汝に悪魔祓いの資格を授与する!」


 全校生徒が見守る中、校長先生から悪魔祓いのバッジを授与される。湧き上がる拍手喝采。喜び、緊張、不安、興奮、その他諸々。心の奥では数え切れない程の感情が渦巻き、どんな表情でいればいいか分からなくなる。授与されたバッジを、制服である黒のローブの胸元へとつけ、校長先生の方へと恭しく礼をした。


 次に、校長先生が自らの杖を前に突き出すのに合わせ、私も杖を掲げてその先を合わせる。いにしえの騎士の誓いになぞらえた、悪魔祓い資格授与の為の伝統儀式だ。


 右手で掲げた杖の根元では、車輪の紋章が妖しい輝きを放っていた。

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