※前回のあらすじ※
部活の合宿で長野県に来た真智たちは、夜遅く紡績工場の敷地内に侵入し、タイムカプセルを埋めるための場所を探す。愛理栖が魔法のような力でカプセルを埋め、みんな驚くが、無事に成功する。
※あらすじ 終わり※
2014年7月呆日。
「ひかるさん? 今から近所散歩しません?」
僕は上機嫌な愛理栖の提案にのり、二人で散歩をすることになった。
「そう言えば、私とひかるさんが初めて会ったのってあそこの公園でしたよね?
私が幼稚園の時ですけど覚えています?」
僕は愛理栖に言われてなんとなく思い出した。
僕たちは公園に入って、ベンチに腰かけた。
「あ!この場所、このベンチ覚えがある!」
「私も詳しく思い出しました。 確かここで私がクレヨンで描いた絵を同い年の幼稚園の男の子達に馬鹿にされて泣いていたんです。 そしてそこにひかるさんが現れて、 私の絵をほめてくたんですよ。
あのとき、ひかるさんはわたしの絵を、5次元人の世界を信じるって言ってくれたんでしたよね?」
「確かに僕はあの時そんな事いってた気がする」
僕は照れながらそう答えた。
「私はあのときのひかるさんの言葉、 本当にうれしかたんですよ。 でもこんな大切な記憶をどうして今まで忘れていたんでしょう?」
僕と愛理栖はその時描いた絵を思い出しながら、 土の地面の上に木で描いていった。
絵は元々5次元の愛理栖だけが描かれていたが、 愛理栖は僕と初めて会った時に僕も人間の友達として絵に描き加えてくれたんだったな。
「あ、 確かこの私の絵の上には名前書いてましたよね!」
愛理栖が絵の上に名前を書こうとしたとき、 過去の記憶を鮮明に思い出した。