2045年、※物質消失事件 中にパラレルワールド転移装置が出現した。それに際し、このポータルを利用し解決したが有効活用するために井上サツキ(いのうえさつき)とイズモで解析することになった。
※物質消失事件:特定の物質を含む物体(一番被害が大きかったものはケイ素、銅)が消失してしまう原因不明の事件だったがこのポータルを使い元凶の世界に転移、その世界線で異世界の物質を資源として”採掘”する装置を破壊しその世界線の人間と交戦したが向こう側が降伏し今に至る。その物質を異世界に送信する装置がポータルだが人間も転移できることが分かったため今回の作戦になったそうだ。
イズモ「ということで今回、この転移装置を解析することになった最上イズモです。よろしく」
サツキ「同じく、サツキです。よろしく」
イズモ「一応先の事件で使いはしておおよそ※11次元ひも宇宙論に基づいてるのはわかるけどそれ以外は…」
※11次元ひも宇宙論は、宇宙の基本的な構成要素が1次元の「ひも」の振る舞いによって説明され、11次元の空間で力や物質の相互作用が成り立つという理論です。詳しくは現代量子物理学とかいろいろ絡んでくるから調べてみてね!
サツキ「なるほど~じゃあこの転移装置は11次元のうちの1次元を利用して転移してるってこと?」
イズモ「そう。この11次元は、物質とエネルギーの世界を現している。そもそもこの転移装置は、わからないことだらけだし」
サツキ「じゃあまず、この転移装置がどういう仕組みになってるかを考えよう!」
イズモ「そうだね。まずはこの転移装置を解析するためには、11次元ひも宇宙論についての理解が必要だ。ここにその資料があるから」
サツキ「なるほど~難しいけどなんかワクワクしてきた!」
二人は意気投合し、さっそくこの転移装置の解析を始めることにした。そして数日後、ついに転移装置の仕組みの一部が明らかになった。
イズモ「じゃあ、この転移装置を解析してわかったことを説明するね。まず、この転移装置はこの11次元ひも宇宙論に基づいて作られていて、その理論によればひも振動周波数の制御、つまり各次元や宇宙を特定する「振動パターン」に合わせて移動を調整する技術、そしてそれを安定化させるために次元安定装置でパラレルワールド上の境界を安定化し、安全に通過できるようにする。まあこれに加えて、空間的座標もないとパラレルワールドでは地球の位置が違って何もない星間空間に飛ばされるだけになってしまうね。」
イズモ「このサイズなら、転移できて自動車くらいしかできないから大型兵器の輸送はまだ先になりそう
。あと、転移装置の制御に必要なのはこの振動周波数を合わせるためのジェネレーター。このジェネレーターは、自動で常に振動周波数を調整・安定化してくれるけど今はその時間や回数には限度がある今回の事件で残り10回になってしまってる。」
サツキ「なるほど~でもこれで転移装置の仕組みがわかってよかったね!じゃあ次は、この転移装置、便宜上ポータルとしますか。これを改造するのに必要なものを整理してって感じだね。」
イズモ「そうだね。じゃあまずは転移装置を改造して、安全に使えるようにする必要があるね。それから、このポータルの現在固定されてる周波数と空間座標を変えれる制御装置の開発だね」
サツキ「そのためにもまず、この転移装置の制御装置を解析してみたら何かわかるかもしれないね!」
イズモ「よし、じゃあ早速始めよう!」
二人は再び意気込んでポータルの解析を始めた。
その結果使用されてる言語は以外にも自然言語、つまり現在使われてる日本語や英語、中国語等の派生言語で文字の形や文法、は英語に近く互換性のある単語も多かった。
イズモ「使用してる制御言語英語にそっくり過ぎない?これ」
サツキ「確かに、英語と似てるね」
イズモ「まあ、とりあえずこれで言語は大丈夫そうだね。あとは書き換えを外付けの音声認識と翻訳機で翻訳したデータをポータルに流し込めば変わるはず」
サツキ「よし、じゃあ早速やってみよう!」
イズモ「成功だ!これでポータルの制御言語を書き換えたから、次はこの転移装置の振動周波数と空間座標を変えてみて転移できるようになったら成功だね」
サツキ「そうだね。ちょっと難しいけどやってみよう!」
二人はその後数時間にわたり転移装置の改造に取り組んだが、なかなかうまくいかず失敗続きだった。そしてついに……
イズモ「……よし!やったぞ!成功した!」
サツキ・イズモ、異世界転移装置の改造に成功 イズモとサツキがついに異世界転移装置を改造し、ポータルの振動周波数と空間座標を変えたことで無事に成功。二人は早速実験を行うことにした。
イズモ「とりあえず、事故ったら困るからここの世界線のままで空間座標のテストしよう」
そうして空間座標は北海道札幌市に設定し転移してみることにした。イズモ・サツキは予測通りこの世界線、便宜上第二基底世界とする。この世界の北海道札幌市に転移した。(選定理由:北海道はこの季節雪が降っていて転移がわかりやすいため)
イズモ・サツキは北海道の北海道札幌市に転移した。さすが地球の日本有数の大都市札幌の中心部ということもあり通行人は非常に多く、加えてこれから雪が降るような寒さを感じさせない非常に穏やかな日であったのでこの大通公園には軽食店や土産物屋が並び活気がある光景だった。
イズモはクデュックの人に迎えに来るように伝え丘珠空港からVTOLで箱根まで戻ってきた。クデュック本部へ到着した後すぐに転移装置の改造と実験成功の報告をした。
イズモ「さてと実験は成功したから専門部署、つまりこれから転移した先の情報収集と情報管理する部署、クデュック異世界情報管理課の設立を司令に行ってみるか」
そう考えイズモは司令の元へ赴くことにした。
ミナ司令「イズモ三佐何か用かな?ソーフォンから先に聞いてるよ。実験成功おめでとう」
司令がそう言うと、周囲は拍手と歓声に沸いた!しばらくして興奮していた兵士が少し落ち着き作業を再開した後にイズモはクデュックに新しい部署の設立と人員の割り当てを提案した。
必要な人員を伝え、クデュック特殊部隊専門部隊の創設、クデュック輸送部隊増隊などの案件を司令へ申し入れた。
ミナ司令は、承認すると約束しこの後対応にとりかかると宣言したのでこの新しい部署の設立に向けた作業に着手した。数日後必要な備品や装備、部品等はすべて揃っていよいよ新たに量子物理学者3名、分子生物学専門家2名の10名が集まり本格的に第一世代の基礎システムを構築し始めることとなった。なおサツキも設計メンバーとしてこだわった分働いたという。