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悪ノリしなくても……

 ノア先生がシーアさんの弟子。それは、シーアさんが何歳の頃のお弟子さんなんだろう?


 シーアさんは見た目が若いんだよなぁ。


 外見で判断するのは良くないとは思うけど……。


 もしかして私が思っているよりも歳を重ねてるんじゃ。


 一応、二十歳って設定だけど……。


「……お主、変なこと考えておったろ?」

「え!? な、なんのことでしょう?」


 心を見透かされたような鋭い言葉に私は動揺を隠すことが出来ず、声が裏返ってしまった。


 シーアさんは深いため息をした。


「まぁ良い。お主が変なことを考えてるのはいつものことじゃ」

「!? い、いくらお年頃とはいえ、そのようなことを……、一体誰に……。はっ、もしや殿下ですか!? 婚約もまだなのに、いけません!!」

「やはり、お二人はそういった関係で!? それならそうとなぜ隠してたんですか?」


 シーアさんの言葉に一瞬の沈黙が流れたあと、オリヴァーさんが頭を抱え込む。


 それに続くようにノア先生も少し楽しそうにしていた。


「あの、そういうことって……どういう?」


 私自身、そういうことの意味が分からないので、オリヴァーさんに聞いてみると顔を真っ赤にしていた。


「え!!? そ、それは……。恋人同士のじゃれ合いみたいな」

「じゃれ……」


 私はこの世界が乙女ゲームだということを思い出した。


 恋人同士のじゃれ合いと聞いて、攻略対象者とのEND間近な甘々な言葉や行動が思い浮かんだ。


「ち、違います!!!? 私、そんなこと考えてません!! それに、殿下とは……なにもありません」


 もう、なんなの。この人!?


 前々から思ってたけど、オリヴァーさんって勘違いすること多いよね。特に恋愛において。


 あれなのかな。オリヴァーさん、恋がしたいとか? それとも恋をしてるとか?


 だからこんなに敏感なのかな。


 だけど、ノア先生も悪ノリしたくても……。


 オリヴァーさんは確実に誤解してるけど、ノア先生はどこか楽しそうなんだよ!


 絶対悪ノリしてるじゃん!!


「すみません。あまりにも可愛らしくて……つい。

 それで、話を元に戻しますが、オリヴァーさんは聖なる乙女彼女を知ってるようですね。詳しく話してください」


 ノア先生はクスクス笑った後、すぐに真剣な顔になった。


 切り替えが早い。


 それに、ノア先生ってSっ気あったっけ?


 オリヴァーさんはゆっくりと話し出した。


 シーアさんと出会った時のこと。


 話し終わると、ノア先生が「なるほど」と、相槌を打った。







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