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ウィオラの旅日記
ウィオラの旅日記
御鏡 鏡
異世界ファンタジー冒険・バトル
2024年11月21日
公開日
8.8万字
連載中
師匠を追い世界を旅をする物語、のちに伝説の再来と呼ばれる白い女魔法剣士が仲間と共に死霊・魔獣・盗賊団の跋扈するハードな世界を旅するタフな冒険譚 
書置きを残して消えた、魔法剣士の師匠を追い旅に出る。
闘士ゲルハート、神闘士ウィーゼル、魔術師セリアとパーティーとなり、紆余曲折の冒険をすることになる。

プロローグ

 それは突然だった、誰かが転移してきたのだ。



 転移の兆候は私にはつかめなかったが、師匠が立ち上がったことで分かった。


 それくらいの気配察知能力は私にもある。



 新たに、誰かの気配がしたからである。


 丁度休憩中だったのだ。




 師匠が新たに沸いた気配のほうへ向かった。


 私は師匠から、静止のサインをいただいたので立ち上がらなかっただけであった。


 その場から静かに気配をうかがうことにした。




「冒険者ギルドからの使者です。老師、お願いしたいことがあり参りました」と大きな声で挨拶としたようだった。


 お願いしたいことか、何だろう……と思っていると。


「面倒を見て欲しい者が出た、叩けば伸びる!」と大きな声がまた聞こえた。




 そして少し時間が経った。


 そろそろ立ち上がろうかと思った次の瞬間、二人の気配が消えたのであった。



 師匠の気配まで消えたのだ!


 思わず気配を絶っただけかと思い、魂魄こんぱく界側から師匠の気配を探る。


 その場に存在していないことが、改めて分かっただけであった。



 二人が立ち会っていたとおぼしき場所までいった。



 その場に書置きと思しき、薄緑色のモノが一枚落ちていた。


 それには、「わしゃ南に行く、来たければフレイニアまで来るがよい」と焼き付けられてあるモノであった。



 一瞬落胆するのかとも思ったが、“来たければ来るがよい”なんて書置きがあるのだ。


 と思った。



 その前に、しなければならないことがあった。


 まずは街に戻るのである。

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