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第二話 異世界初の友達



ギルドにたくさんの人が集まっている、何かあったみたいだ。


「どうしたんですか?」


近くにいた人に話しかけた。


「ほら、あれだよ」


視線の先には1人の少年と、少年の目の前にゴブリンの死体が何十匹も重なっていた。


「え! 何あれ?」


僕は思わず声を上げてしまった。しかしこの混乱の中で驚かない人はいないので、変な目で見られることはなかった。


「あの人は?」


「いやわかんねぇが、突然ギルドに来て買い取って欲しいと言い出したらしい、あのゴブリンを出しながら」


「おっ! あれってもしや転生者とかそういう系のやつじゃね?!」


「うおー楽しくなってきたー!」


何やら条夜が1人で興奮している。僕はまだいまいち状況が掴めてないのに.......


「――だからこちらでは買い取れません。品質が良すぎます」


「うーん、これを買い取ってもらわないと今、一文無しだからな」


そう言いながら謎の少年はため息をついていた。


「なあ、君!」


すると突然、条夜が出てった。


「何? もしかして買い取ってくれるの?」


「いやそうじゃなくて、君と友達になりたいからさ」


「.......えっ! 本当に? 今まで友達いなかったんだよなー」


.......え? 少年と話、噛み合ってないよね? なんで少年も突っ込まないんだ?


「後、俺達が生活に必要なくらいの金銭は上げるからそれで.......」


とかいろいろあって、その少年と仲良くなった、名前はクエルフ・サイバー、いや格好よすぎない?


「クエルフってさ転生者.......だよね?」


「え? .......どうして分かったの?」


「やっぱり! 俺こう言うの好きだからさ」


条夜、クエルフが理解できないよ。後僕も


「???」


「ちなみに転生前はどんな名前だったの?」


「この名前になる前は、確か.......エルゼト・フォン・クエトリート」


「え、3つ名! クエトリートってもしかして王国の名前とか?」


.......完全に波に乗り遅れた


「よく分かったね、貴族で次男だったんだよ」


「へー。良かったらさ一緒のパーティー組まない?」


「もちろんいいよ」


「魔法とかも教えてもらって良い?」


「魔法使えないの?」


「いや撃ち方が分かんないだけ」


「なるほど。じゃぁ明日ギルドに集合ってことで良いかな?」


「おけぃ」


「あ、うん」


そして僕らは雑用の依頼を受け、終えた後に宿に戻り寝た。


「よっしゃー今日は魔法の練習だー!」


「そうだね、撃てるようにならないと意味ないしね」


もちろん今日もレッサードラゴンのカリーを食べた。やっぱりおいしかった。


その後2人は待ち合わせのギルドへ向かった。


「お待たせー」


「その前に1つ依頼受けてきても良いかな?」


「いいよ、僕らも依頼受けてこようか?」


「終わり次第、西の森に集合ね」


「おけぃ」


「うん」


そして依頼を早く終えた2人は、西の森へ向かった。


「あっ2人とも遅いよー」


と、少し笑いながらクエルフが遠くから手を振っている。


僕らは1時間で依頼を片づけてきたのに、いったいいつ終わったんだ?


「はやっ! 俺らが一番乗りだと思ってたのになー」


「ははは僕は、30分くらいで終わったからね」


え? 早?! 流石転生者だな


「えっ.......ち、ちなみに何の依頼を受けたの?」


「あぁー、木こりの依頼、20本伐採するって言う」


まじか.......


「すごいね、それをたったの30分で!」


「それってやっぱ今の世界の魔法のレベルが低すぎるから?」


「まあ、確かにそうだね」


「なあ早く魔法の練習をしようぜ!」


「そうだね」


するとクエルフが魔法の基礎的知識を話し始めた。


「まずこの世界のすべての生き物が魔力を持っているっていうのは、知っているよね?」


「うん」


まあ神官に教えてもらっただけ、なんだけど


「で、魔力は誰でも生まれつき持っていて、レベルを上げるごとに魔力の上限が上がっていき」


「なるほど、なるほど」


クエルフは、僕たちのために分かりやすく説明をしてくれた。おかげで大体イメージが出来た。


「要するにその魔力を体に流すイメージをして放つってことかな?」


「まあ簡潔に言えばそういう感じかな」


「ちなみになんだけど詠唱とかって必要なの?」


魔法って大抵詠唱してるからな


「要らないよ詠唱なんて、魔法はとにかくイメージが大事なんだ」


「へーそうなんだ!」


「分かった? とりあえず1発撃ってみて」


こうして無詠唱魔法の練習が始まった。




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