「葦原......さん!?」
突然の
「あなたは僕のことを信じてくれた。そして友人と呼んでくれた。それによって契約は結ばれる。契約はなされた。我が君、
「ちょっと、ま、待って!」
真っ赤になり、あわあわするすざく。あまりの展開に頭がパニック状態になる。
「契約......ってあの、その......」
「魔法少女の契約。魔法少女は自らを信頼し、そして友人とみなした存在に対して絶対の忠誠を誓う。その瞬間にその契約対象は『主君』としての存在となるんだよ」
《なるんだよ......って......?!》
さらに不可解な言葉に、唖然とするすざく。
「主君って、封建時代じゃあるまいし......」
そんなすざくのすがたをじっと凝視する、
「いきなりすぎたかな。まあ、おいおいわかってくれればいい。さしあたっては――」
右手を扉にかざしそうつぶやく
「だめ!」
それを両手ですざくはおしとどめる。
不思議そうな顔をして、
「こんなところからはすぐにでも脱出するのが肝要だろう。このままだと、魔法少女裁判で僕だけではなく、我が君も同じように処断されてしまう」
「葦原さん......」
すざくはこの時、確信する。
「葦原さんは、大前さんを殺していない。私はそれを信じる。葦原さんが魔法少女だったっとしても」
「一つ聞いていいかな?」
「我が君が私を信用してくれているのは間違いない。魔法少女の能力によって、それは認証された。ただ、聞いてみたい。なぜ僕をそんなに信じる?」
そういわれたすざくは、下をうつむきながらボソッと呟く。
「葦原さんは......その......」
「?」
「その......わたしの......ただ一人の......友達......だから......わたしなんかに.....」
最後は消え入るようなすざくの声に、最初は無言だった
「そういうことか。まあ、それもこの時代の友人のあり方だろうな。この国も変わったということか。よかろう。我が君はわが友として永遠に仕えることを誓おう」
「あの......」
「なんだい、わが友、
すざくがその呼びかけにもじもじしながら、言葉を絞り出した。
「名前を......名前をよんでほしいな......」
「いいだろう。僕は
「
はい、という返事と同時に
突然の出来事にすざくはかたまる。
震える手で、