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よんただの小部屋
よんただ
文芸・その他ショートショート
2024年11月16日
公開日
4,527文字
連載中
私が何となく思いついたことを、ふと書き込んでいくSS集です。

傾向はあまりありませんが、まぁ、基本は小っ恥ずかしくなるSSを載せていきたいと思います。
ノープランなので、何を書き出すのかは分かりません。

思いあまって春秋戦国時代や仕事のネタなどを書き出す可能性もあったりして、
よく分からない事になると思います。

やっぱり恥ずかしいのよ…。

 「ねぇ、あなた?」


 リビングにあるパソコンで、少し趣味でロクに読まれもしない小説を書いていると、大好きすぎる聡美に呼ばれた。


 もう、結婚して18年になるが、どんなに年齢を重ねようと、俺と聡美は心が通じ合っているから、互いに愛し合っているのはズッと変わらない。


 結婚して、すぐに子供ができて、今は高校生の男の子だが、今は遠くの高校に行って寮生活をしているから、家の中は俺と聡美の2人だけだ。


「聡美、どうした?。そんな深刻なそうな顔をして何があったのさ?」


 俺が怪訝そうに聡美の顔を見ると、とても、言いにくそうに、俺に声をかけたのが、すぐに分かる。


「最近、不景気で仕事が暇だからって、腐っているのも嫌だからなんて理由で、あなたは小説を書き始めているでしょ?。チラッと見たけど恥ずかしすぎて、とても読めないのよ…。」


『そうか、あれを読んでしまったのか、それは小っ恥ずかしいだろうなぁ。』


 そんなコトを思いつつも俺は、聡美に対して言葉を選びながら返した。


「まぁ、そんな調子だから、一部の人にしかウケないし、コンテストにも落ちるんだよね。でも、恥ずかしくて読めないからって、そんなに深刻そうな顔をしなくても…。」


「だって、深刻よ?。大好きなあなたの書いた小説が、よりによって、もの凄く恥ずかしくてマトモに読めないのよ。この先の内容を知りたいのに、これじゃ、もう恥ずかしすぎて、先に進まないの。」


「いや、無理に読まなくても。それよりも、もっと多くの人の優秀な作品があるから、それを読んでくれよ。だって、あれは、誰にも読まれなくてよい調子で書いているからね?」


 聡美は、そんな俺の返事を聞いて、なんとも言えない表情を浮かべながら、俺が座っている椅子の隣に、自分の椅子を置いて座った。


 そして、いま、俺が書いている原稿を見て、声に出して読み始めた。


『まっ、待ってくれ!!。それはマズい!!』


「俺は宿に戻ると、裕子と一緒にベッドの上に座った。そして、2人は幾度となく微笑みあって、クスッと笑うことが幾度となく繰り返された。しばらく微笑みあっていて、裕子が悪戯っぽく笑いながら、軽く俺の体を抱き寄せた…」


 そこまで聡美が声を出して原稿を読むと、俺を軽く抱き寄せた。


「もぉ…♡、恥ずかしすぎるのよ。こんな文章を書いて、周りを悶えさせないで。悶えるのは私だけいいのよ!!」


 俺は恥ずかしがって本音を吐いた聡美を、とても可愛く思っていた。


 そのあと、2人がどうなったのかはご想像にお任せする。


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