「は~」
「みっちゃんどうしたの?」
「球技大会が終わったと思ったら、期末テストと持久走大会が控えているなと思ったら、うちの学校行事多くないかなと思って」
「確かに多いかもね。私の通っていた中学校もここまで行事多くなかったかも」
「愛はまた頑張るのかな」
「どうだろう。昔はなんとなく期待に応えたいなと思いながらやっていたけど、今はみっちゃんの彼女って宣言したことが皆に広まっているから、今まで以上に頑張っちゃおうかな」
「今までも相当頑張っていたのに、今まで以上に頑張っちゃうの?」
「みっちゃんのためってなったら私の頑張りは無限大だよ」
「無理しないでね??」
「うん」
「大丈夫かな...」
愛が今まで以上に頑張って無理をしすぎないか心配だけど、それは俺が見守っていればいいか。
それよりも愛の話をきいていて思ったことだが、俺も愛の彼氏として不甲斐ないところはみせれないんではないか。
元々陰キャポジションを確立している松岡瑞樹が嶋野愛の彼氏というだけでクラスは大騒ぎ立ったのに、おそらく今では学校中の噂になっており、週明けからは今まで以上の視線を浴びることになるのは間違いない。
まぁ別にそんなことはどうでもいいんだが、俺が不甲斐ないことで愛の評判が落ちる可能性の方が心配である。
ただでさえ愛が彼女発言をした後、クラスの男子の冷たい言葉が聞こえてきた
今まで陰キャポジションでおとなしくしていたけど、これからは少し学校での立ち位置を考えていく必要がありそうだ。
まずは期末テストに向けての勉強と持久走大会に向けてのランニングを頑張ることにしよう。
勉強は普通だが、体力に関してはブランクがあるにしても、サッカーしていた経験で走ることは苦手ではない。走り込めば真ん中よりも上ぐらいにはいけるだろう
「ねぇみっちゃん」
「はい!?」
長々と自問自答しているところに愛が話しかけてきて変な返事になった
「あっごめん」
「大丈夫。どうした?」
「期末テストと持久走があるじゃん?先日私がクラスで彼女発言したじゃん?だから学校で勉強したり、放課後一緒にランニングできないかなって思って」
「なるほど」
元々交際ししていることを内緒にしていた俺と愛の関係も公けにしたことによって図書室で勉強だったり放課後一緒に遊んだりもやりやすくなるんだ。
「それめちゃくちゃいいね。俺勉強苦手だし。愛に教えてもらえるなら頑張れると思う」
「みっちゃんのために参考書を手作りで作ってきてあげるよ」
「それは大げさでしょ」
「へへへ」
本当にしてきそうで怖いな
「じゃあ明日から放課後は図書室で勉強して、週に2~3回ぐらいは勉強じゃなくてランニングもしようか」
「そうだね。なら愛がよければランニングするときは家で晩御飯食べていけばいいよ。母さんにはいっておくから」
「嬉しいけど迷惑じゃないかな」
「大丈夫だと思うよ。毎日のように母さんから「愛ちゃんは次いつくるの?」って質問攻めされているから。しかも父さんも愛に会いたそうだったし」
「へへへ。真奈さんも俊哉さんも好きだな」
「一回しか会っていないのに、愛の距離感の縮まり方すごいよな」
「本来の私は全然コミュニケーションは得意ではないし、学校でのコミュニケーションは基本的にさくらが間に入ってくれていたから。だから単純に真奈さんと俊哉さんがいい人なんだよ。流石みっちゃんの両親だね」
「親をシンプルに褒められるのは恥ずかしいね」
「本当のことだから仕方ないね」
「俺もいつか愛のおばあちゃんに会ってみたいな。そしていつかご両親にも挨拶できればいいな」
「両親は家にいないからいつかでいいさ。お祖母ちゃんは基本的に家にいるからいつでも会いに来ていいよ。私はお祖母ちゃんにみっちゃんのこと話しているからお家にきてくれたら喜ぶと思うよ」
「そっかぁ。なら今度お邪魔させてらもらうね」
「うん」
「そういえばお祖母ちゃんって年いくつなの」
「確か今年で74歳だったかな」
「家事はお祖母ちゃんがしてくれているの?」
「基本的にはね。私がいるときは私もちゃんとしているからね」
「偉い!!」
「褒めて~」
「よしよし~」
「それと最近は料理の練習もしているんだよ」
「料理苦手だったの?」
「そうゆうわけじゃないけど、いつかみっちゃんの奥さんになった時にみっちゃんに美味しいっていってもらえるように今のうちから練習してるだけ」
「結婚って」
俺たちはまだ高校生。
結婚といわれても実感は全くないけど両親をみていて自分もあんなふうな仲のいい夫婦に憧れはするし、その相手が愛だったらめちゃくちゃ幸せだなって思う
「いや???」
「全く嫌じゃないけど、まだ結婚に対しての実感がなさすぎるだけかな」
「私たちまだ高校生だしね」
「そうそう」
「でも私は今年で17歳になるし、みっちゃんも来年で18歳になるから早くて来年結婚できたりするんだよ」
「卒業と同時に結婚ってすごいね」
「へへへ。みっちゃんとならいいよ」
愛の言葉にさっきからドキドキが止まらなくて、そのドキドキが愛にばれないように必死に平静を保っているけど、これ以上の愛の攻撃には耐えれないかもしれない。
このまま勢いで「結婚しよう」と言い出しそうになる。
「まぁそれはその時になって考えよう。まずは期末テストと持久走大会だ」
「そうだね。明日から頑張ろう」
愛がどれだけ本気で俺との将来を考えてくれているのかはわからないが、俺もできることなら愛とずっと一緒にいたいと思う。でもそのためには目の前のことを一つ一つやっていく必要がある。
まだ俺たちは子供だ。やらないといけないことから片付けていこう。