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第7話

「本当にお兄ちゃんって髪セットしたりしたら雰囲気も見た目も全然変わるよね」


「そんな変わるか?」


「うん。多分学校の人とかお兄ちゃんとすれ違っても気づかないと思うよ」


「そんなに???まぁそれはそれでいいかもな」


「学校でもちゃんとしていけばいのに」


「まぁ学校では陰キャポジションにいたいからな」


「何それ、キモイな」


「おい」


今日は愛とデートの日。

常日頃の俺は陰キャというイメージを保つため前髪は目にかぶっていたりやぼったいイメージを作っているけど、こうゆう遊びに行く日はヘアアイロンで髪の毛を巻いてワックスをつけてちゃんとセットしていく。

セットなどに関しては中学3年生の春休みの暇な時間で練習した。

元々美容には興味があってyoutubeでセット動画などをみるのも好きだったから、案外自分には向いていて楽しくなって続けていたら妹から別人と言われるぐらいには上手になったんだと思う。

全国の男子よ、髪の毛はセットしたほうが絶対にかっこよくなるぞ!!と伝えてあげたい。


「じゃぁいってくる」


「はいよ。いってらっしゃい。愛ちゃんによろしくね」


「おう!!」


こうして誰かと遊ぶのいつ以来だろ。

高校に入ってからは一度もないかもな。

出かけるときも真紀や親とだったりしたからな。

そんな考えたら愛とのデート緊張してきたな。。。。ちゃんとやれるかな

そんなこんな考えたら集合場所についた。

多分遠くから見ても時計台の下でひときわ目立っている美人が愛だろう。

周りの男どもが明らかにちらちらみている。流石学校を代表する美人だ。


「お待たせ」


「・・・・」


「えっ何?」


「誰ですか・・・ってみっちゃん???」


「そうだけど。真紀からも言われたけど俺ってそんなに違うの?」


「全然違うよ。かっこよすぎて全然わからなかった。みっちゃんはちゃんとしたらこんなにかっこよくなっちゃうんだ。これからは気を付けないとな」


「何を気を付けるの?」


「こっちの話」


そのあともぼそぼそと愛はなんか言っているけど、多分悪い印象ではないみたい。


街を歩いていると予想はしていたけど、予想以上に視線を感じる。主に男性の。

確かに今日の愛の格好は同じ学校の生徒に身バレしないようにニット帽に眼鏡をかけているものの、可愛さが漏れ出しており、横にいる彼氏としてはドキドキが止まらない。

街を歩く男性の視線が愛を追ってしまうのも仕方がないだろう。

中には女性もこっちをちらちらみていて、愛は男性だけじゃなくて女性からも視線を集めてしまうのかと驚いたぐらいだ。


「まずはどこに行く?」


「お腹すいたからパンケーキ食べたい」


「そうゆうと思って美味しそうなパンケーキのお店探してたよ。愛ならパンケーキとか美味しいデザート系のお店に行きたいかなって思ってたから」


「流石みっちゃん!!!私のことわかってくれてる」


「そりゃ彼氏ですから」


って自分で言いながらもキモイな

前に読んだラノベで彼氏がお店とかを探しておくのがいいと書いてたから実践してみただけど引かれてないならそれでいいかな。

歩いている近くに比較的すいているパンケーキのお店があったので俺たちはそこに入って食事を済ませて買い物にいくことにした。



「私ちょっとお手洗いにいってくるね」


「ならここで待ってるね」


「はーい」


ふぅ~~。

女の子とお出かけすること自体が初めて、しかもその相手が嶋野愛ってだけで緊張しまくりなのに俺はちゃんとできているのだろうか。


「ねぇそこのお兄さん」


「俺ですか」


「そうそう君だよ」


「何ですか?」


「お兄さんって今一人?私たちと一緒に遊ばない?」


「俺連れがいますので」


まさかのまさか、生まれて初めて逆ナンというのをされてしまった。

断り方はこれであっていたのかな


「連れとかいいから、私たちがもっと楽しいことしてあげるよ」


「ちょっと近いですから」


「いいじゃんいいじゃん」


あ~これはガチで連れていかれるやつかなと思ったその瞬間。。。

後ろから尋常じゃない殺気を感じて振り返ってみるとそこには

(多分)めちゃくちゃ怒っている愛が立っていた



「何あの女」


「その人私のものだから」


「私のものとか言われちゃってるよ。こんな重い子よりも私たちといるほうが楽しいよ」


パチン


「。。。。。」


その場にいる女性二人組も俺も一瞬なにが起きたかわからなかってけど気づいたら女性の一人の頬が赤くなっていて目の前にはぶち切れ状態の愛が立っている。

確実に愛がお姉さんの顔をビンタしただろう。


「あ、あんたやったわね」


「その人に触るなブス」


「ぶすって!!お前調子にのなるなよ」


これ以上はまずいな!!


「ちょ、ちょっと待ってください。この人は俺の彼女で、あなたたちとは遊びにはいけません。ほら愛も落ち着いて。」


「こいつやばいやつだよ。行こう」


「チッ!仕方ないか。今度会ったら覚えとけよ」


なんとかお姉さん二人組はいってくれた

ちょっと最後の言葉は弱いヤンキーっぽくて笑いそうになったけど

それにしても、愛は思ったより沸点が低いな。ちょっと子供っぽいところはあるなとは思ってたけど、あのくらいでビンタかましてしまうのはさすがに驚いた。


「愛大丈夫???」


「。。。。。」


「愛???」


「みっちゃんんんんんんん!!怖かった~~~」


「え~~~~。あんなに怒っていたのに内心では怖がってたの?」


「そうだよ。トイレから帰ってきたらみっちゃんが二人組の女の人たちに絡まれていて、しかも接近されていたから、一気にプチンってなってしまったけど、内心はドキドキだったよ。」


「そっかそっか。俺のためにありがとうな」


「これではっきりした。みっちゃんに悪い虫がつかないように私頑張る」


「今のはからかわれただけだろ」


「みっちゃんってニブチンなんだね」


「ニブチンって」


「ほら、私の洋服買いに行くよ!!」


さっきまでの怒っていた愛とは別人のように切り替わり、今は俺の腕をつかんでルンルンしている。

本当に学校でのクールな嶋野愛はどこにいったのやら。


「あと少し気になったんだけど、なんでそんなに洋服濡れているの?」


「あ~さっき手を洗った時に鏡で顔を見ながら水を出したら思った以上に水の勢いが強くてびしゃって私にかかっちゃった」


「せっかくおしゃれしたのにそんなに濡れたら台無しだから気をつけようね」


「は~い」


俺の彼女は可愛くて甘えん坊で学校ではクールでちょっとだけポンコツである。

大きな失敗もなく俺たちは初のデートを終えたのだった。


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