要約するとこうだ。
・ママは「花の約束」という、なんかよくわからない継承者
・何かと戦っていたが、ママのママ。私からしたらおばあちゃんに当たる人から逃がされた。
・ほぼ遭難状態でパパと出会う。
・パパに一目惚れする
・猛アタック開始。
・私が生まれる。つまりデキ婚(ここ重要!)
ということである。ファンタジー始まりました。ママもなかなかやるね?
「意外と落ち着いているんだな?」
「いや?そうでもないよ?ママの故郷がどんなとこで、ママがどんな身分だったのか…初めて知ったから」
「今まで黙っててごめんね」
「いいよ。でも約束は約束。それにこのまま無策で行くわけじゃないんでしょ?」
無策だったらさすがに止める。向かう先はどうなってるかも分からない戦地。
「そうしたい…。けどー。なかなかいい案がないのよねー…」
「俺たちだけではなかなか…。限界があるからな。だからこうして、防衛省の因幡さんに相談しに来たわけだ」
なるほど、そういうことだったのね。
つまり太陽系を巻き込むと…
「我々としましても、「ソレ」は無差別で他星系に進行しているらしいのです。それは今後の驚異となります。それに未だかつてない太陽系外生命体との交流を持つことが出来る可能性はとても魅力的なのです」
「それは私がこの星系で助けていただいているのです。それに私は次期女王なので間違いなく国交樹立はするでしょう」
ん?
「次期女王?」
「あれ?さっきの話しで言わなかったっけ?」
「言ってないぞ?花恋」
聞いてないよ!?
「あ、ごめんねー。那由花。ちなみに私の子であるあなたは「姫様」だからねー」
「嘘!?」
「これがこれがーなんとー!本当なのよー」
まじか。私、話の感じから結構お偉いさんの家計なのかなって思ってたんだけど…。お偉いさんどころかそこのトップだったよ!?ママとってもいい笑顔だ!ドッキリ大成功ー!みたいな?いやいや、ふざけていい内容じゃないよ!?
というか…。だからナビィは私のことを「姫」って言うのか?でも、あれはママがそういうように言ったって言ってたっけ?…え?つまりそういうこと!?
「ナビィは知ってたの?」
『知ってたも何も、私は姫の専属機ですよ?』
…あれ〜?知らないの私だけかな?
「ナビィはそもそも、那由花の出生時にトビィが作った、21世代型後継機だそうだ。代々そうして姫には後継機がその1つ前の後継機から作られるらしい」
なんか新しい情報だらけで混乱してきたぞ?
「ゆきも知ってたの?」
「ぜ〜んぶ知ってるよ〜?」
うそぉん…。私だけ
「嘘ついててごめんね。那由花…。私はあなたの護衛…。みたいなものなんだ〜」
「私が朝霧家に頼んでね。ゆきには出来うる限り那由花を守るように頼んである」
ゆきとパパから語られる。じゃあゆきは…
「これからもゆきには那由花を守って欲しい。あと、友達として普通に過ごしても欲しい」
「もちろん〜。ダメと言われても那由花と一緒にいるよ〜」
「ゆき〜!!」
良かった。ほんとに良かった。ゆきがこれからも近くにいてくれるなら、例え仕事だったとしても私は問題ない。
「そしてもう1つ、那由花の「花の約束」についてだ」
「え?あ、そっか。私にもその変な能力があるの?」
「へ、変な訳ではないと思うが…。やっぱり気づいていなかったか」
え?何?私なんかしてたっけ?なんか魔法使えるとか?念力が飛ばせるとか!?何そのワクワクへんちくりん能力!!
「那由花の「花の約束」は今はまだ不明だ。強いて言うなら能力はつい最近開花した」
「最近?」
「それまでは那由花にその「花の約束」が継承されているか不明だったんだ。「花の約束」は代々。その家系の子に継承される。それが花恋の家系だ。そして、その継承の対象は姫にされる」
「私の家系は代々、子は1人しかできないしー、生まれてきた子は必ず女の子だわ」
「那由花もその点は
「私たち継承者はその「花」の色を体のどこかに出現させて産まれてくるわ。…そうねー。私は黒だからわかりにくいのだけど、私のお母様は「黄色単色」だったわ。髪の毛が黄色だったの」
そんな不思議な家系だったんだ?でも私に色は…。髪の毛は焦げ茶だよ?よくあるカラーだからわからなかったってことかな?ん?始祖?
「しかし、那由花がゲームをしている時にその「花の約束」が出てきたようだ」
「ゲーム?RBG?」
あれ?自覚ないんだけどなんか変なことしたっけ?
「君の目が突然赤く発光しだしたのだよ」
「へー…。え?」
目ぇ!?目が赤く光ったの!?えー!!?何となく自分の目が気になって様子を見たくて見ようとしたけど、見えるわけがない。
「今は茶色だが、那由花が能力を発動させると赤く発光する」
「ちょっと待って!私自分の能力知らないよ?」
サラッとママから手鏡を渡されて自分の瞳をのぞき込みたながらそう答えると。
「ゲームしてる時、突然集中力と反射神経が
「あー…。あー?」
「勇人さ〜ん。たぶん那由花気づいてないですよ〜」
私を諦めた目で見てくるけど、身に覚えがないから仕方がない。
反射神経?…良くなっててもよく分からない能力なような?
「じゃあ那由花〜。赤眼発動「ワールドビュー」。あれをリアルで使えると思って唱えてみようか〜」
え?
「え?なんか恥ずかしい…」
こう、ゲームだからいいもののこういうリアルでしかも家族に囲まれて詠唱するのは…ちょっと…
「じゃあ心の中で唱えてRBGみたいになってると思い込むだけでいいよ〜」
それならまあ…。赤眼発動「ワールドビュー」!!
「「「おおぉーー!!」」」
え?なになに?おおぉって何?
なんかみんな私を見ながらそんなすごーいみたいな反応されてもな、何も…
「ほら〜」
いつの間にか私に近付いて来ていたゆき笑顔で私を覗き込み。そのまま私の持つ手鏡に私の顔を写り込ませると…
「ほ、ほんとに赤く光ってる…」
私の瞳はゲーム同様にリアルでも赤く光を発していた。なんて言うかその…。私の瞳なんだけど眩しそう。私が初めに思った感想は割と現実逃避に近いものだったのかもしれない。