「景色いいね〜?」
「うん!」
私たちは衛星軌道ポータルのあるビルのそのかなり上層の方まで登って来ていた。ここからの景色はかなりいいもので、遠くにギリギリ博物館が見える。
「それでもしもその星が花恋様の故郷だとして、今後博士はどうするおつもりで?」
私たちとは離れたところでは、パパと因幡さんが仕事について話し合っていた。
「花恋を第一に考えている。彼女が取り返す…。というのであれば「ソレ」に立ち向かわなければならないだろう」
ママの故郷…
はるか遠く。この広い宇宙のどこかにある星。そしてママはそこからやってきたらしい。
詳しい話は教えてくれない。
わかっているのは、そこが「戦争中」だったということ。
ママはそこから逃げてきたこと。
そして、その星がどこにあるのか分からないということ。
そのくらいだ。
「那由花。こっちへおいで。ゆきちゃんも」
そんな会話の中で、ママはパパ達の話に返答を返す前に私達を呼んだ。
もちろん、この時私は何も知らずにママ達の元へ向かう。
このあと、自分がどういう存在なのか知ることとなるのも知らずに…
「私が故郷に対して回答する前に確認しなきゃいけないわ」
ママはそう静かに
「あなた達太陽系人類は敵か?それとも中立であるか?出来れば味方だといいなとは思っているわ」
私を抱え込むママの腕に力が入る。その腕は
「今も、昔も、君に会って好きになった時から私は味方なのだがな?」
「それは今までずっと感じてきていたからわかっているわよ?でもこの星の人間として、勇人は私についてくるの?」
そう、ママはパパに向かって言い放つ。あれ?なんかこれ、回答次第で修羅場じゃね?だがしかし。
「当たり前だ!」
パパは即答して見せた。おっ、パパ男前だー!
続いて因幡さんもママに回答する。
「我々人類が、太陽系人類が生き続けていくならきっとその将来。その障害は我々にも
因幡さんはママに向かってはっきりと味方であると言いきった。因幡さんもかっこいい!
「わかったわ、那由花ー。ごめんね?私はあなたに本当のことを伝えないといけなくなったわ」
「ほ、本当のこと?」
ママの顔を下から覗き込む。ま、ママはとても寂しそうな顔で私に言葉を投げかけた。
「あなたはこの「戦争」に巻き込みたくないの。だけど、16歳のあなたは既に向こうでは成人。だから知っておいて欲しいの。「家族」のためにも、もしもの時のためにも…」
もしも?…もしも何が起こるって言うの!!
「ダメッ!!」
「大丈夫よー?少なくとも私独りで戦いに行くことはなくなったわ」
「2人だがな」
「あなた…」
あのー!すいません!こんな時に桃色の空間作らないで貰えます!?実の娘の前で!!私!割と本気で言ってるんですけどー!
「ママ!約束して、何があっても生きて帰って来て欲しい」
「…」
それが最低条件。これからたぶんそのことについて、ママと私の「家族」についての話をするのであろうことは予想ができる。ママが戦争に行くということも…
そんなのずっと必死に戦争中の故郷を探している時点でわかる。なんのために、何年もかけて宇宙の星を旅してたのか。なんで、そんなに必死なのか。
たぶん、そこに、ママの家族がいるから。
「約束」
「わかったわ。必ず戻って来る」
「うん!」
もしもなんて許さない。死ぬなんてことは…。言わせない。
ママはゆっくり、私に語り出した。
これは、ママの故郷で起こったことと、私の「使命」について。
こうして、私は。私について知ることになる。
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ス「■ータ…ス
名前
米嶋 那由花(…………?)
年齢
16歳
性別
女
…ヽ☳花
❨@*、'”'❩║◆[■□…
能りょ…値
推定…20#
パレ■ト
■■
21■■■■■
体質
〜■●─$(