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V1.33  ふーあー ボンバー?

*>>ナユカ視点



「ということで〜」


「ん」


「ありがとうございます!」



 えっと?仲間が増えました。


「…♪」


 2人はわかるんだけど、もう1人は元々ユキの知り合い?かな…?







 時は少しさかのぼり。


「ということで無事同盟も組めたし〜、今度は3人に話を聞こうかな〜?」


「ん」



 同盟締結が成り、6ギルドが共同で相互防衛。中央闘技場周辺の開拓。アイテムや情報などの積極的な優先権利。などを約束し、会議は少し落ち着き始めた時にユキがそう切り出した。


 その間、どのギルドにも属さない、ヒカリ、アキアカネ、キリア、の3名は会議を聞いているだけでほとんど会話に入ってきていない。

 と言っても私たち「リリース」のメンバーも、ユキとビュアさん以外はほとんど話に入っていない。

 私はユキ達が話してる内容がよくわかっていないからなんだけどね!たぶんミカちゃんも!だってたまに首をかしげてるし。



「私たちヒカリ。アキアカネ。ギルド「リリース」に入れて欲しい」


「はぁ…。その、まぁ。…お願いします」



 おお〜!なんかアキアカネさんが虚空こくううつろな目で見ながら壊れちゃいそうなことを除けばすごいね!



「マジか!?」


「ほんとですの!?」


 この提案に、ハルトさんとアリアさんは声を上げて驚愕きょうがくしている。ついでにミカちゃんは1回両目をこすって、再度ヒカリさんとアキアカネさんの方を2度見した。


 会議室にいた他のギルドリーダー達も、大体似たような反応である。


 唯一、ビュアさんだけは冷静にユキを見つめていた。


「これもユキさんの仕込みで?また何かやるつもりですか?」


 ビュアさんの問に、ユキは苦笑いしながらこう答える。


「さすがにこれは予想外だったよ〜?昨日ヒカリが接触してきた時、まあまあ驚いたからね〜」


 ビュアさんは、それでも昨日の時点でわかってたんならメールでもなんなりで知らせてくれれば良かったのに、と言わんばかりのジト目を向けため息をついた。これはもうビュアさんもあきらめ顔だ。


 まあ、そもそも、ユキも私も考え付いたら即行動だからね!他の人を巻き込むのは最早仕方のないことだよ!



「…!…!」



 そんなヒカリさんの横で小さな少女。ミカちゃんくらいの少女が、ユキに向かって必死にアピールをしている。なにあれ可愛い!!



「あ〜、ハイハイ〜。忘れてなんかないよ〜?キリア〜。今から質問することに身振りで答えてね〜」



「…!♪」


 小さな体で精一杯片手を高く上げて、ハイ!とまるで聞こえるような元気の良さでユキの隣にやってきた。やばい。何がやばいって?コレ見てよッ!この子可愛いよ!!!え死にしちゃいそう…



「じゃあまずはキリアは「リリース」に入る〜?」


「…!!!!」ブンブン!


 思いっきり首を縦に振りまくり、誰が見ても加入を望んでいるとわかるリアクションである。


「んじゃ〜、みんなと仲良くできる?」


 そうユキがキリアちゃんに聞くと、キリアちゃんは一瞬不安そうに周りにいる私たちを見たあと、両手をぎゅっと握りしめてユキに向き直り。



「!」こくん



 確かに縦に頷いた。ナニアレカワイイ。


「じゃ〜、みんな?この3人をギルドに入れていい?」


 それを見て、ユキが珍しく慣れた手つきでキリアちゃんの頭を撫でながら私たちに聞いていた。ユキってキリアちゃんと知り合い?ゲーム友達かな?

 ユキの問に対しての答えはもちろん大歓迎だよ!やっぱり仲間はいっぱいいた方が楽しいからね!!


「いいよ!!」


「ですわ」


「ま、このメンバーでもう既におかしいからな。今更増えたところで気にならねーなw」


「動画のネタだらけでいいですねー。後で皆さん協力してくださいよ?」


「うちの方がたぶん年上だよな?だよな!?それにほら!!たぶん!見たまんまの年齢だよな!?」


 私を始めに皆、問題ないみたい。後半の人達はそもそもそんなこと関係ないこと言ってるけど。



「では改めまして〜、ヒカリ、アキアカネ、キリア。「リリース」へようこそ〜!私たちは君たちの加盟を歓迎するよ〜!!」


「ん」


「ありがとうございます」


「…♪」



 こうして、「リリース」は、ユキ、ナユカ、ハルト、アリア、ビュア、ミカ、ヒカリ、アキアカネ、キリアの9人となったのであった。



「ところでユキ?キリアちゃんとはどこで知り合ったの?」


「ん?あぁ〜。現実の方だよ〜。私ん家とキリアん家は結構近くて昔から知ってるんだ〜」


「なるほど」



「ちなみにRBGで出会ったのはほんと偶然だったりする〜。パッと見髪色違うから分かりにくかったんだよね〜。でも2人とも目が会った時に確信したよ〜」


「…♪♪」



 そういうことだったのね。だから親しげにしてたのかぁ。


「ちなみにナユカ〜。こないだ大きいビルを木っ端微塵にした爆弾あったでしょ〜?あれこの子が作ったアイテムだからね〜」





 …?…ん?




「はいっ!?」


「あぁ、あの爆発はおふたりでしたか…」


 …え?前にって私の記憶にあるのだと…オーブサーチの時の…

 あのアホみたいな威力の爆弾キリアちゃんが作ったのッ!?ついでにセリエルさんは納得したようにうなずきならがその話の内容をメモしだした。いや!なんか言いふらしたりしないでよ!!?


「…♪」ウンウン


 マジかー!…マジかぁぁぁ!?


 無邪気な顔してなんて恐ろしい子ッ!!


 文字通り、キリアちゃんが今日1番の爆弾だったよッ!!!!









「リリース」


・ユキ 「リーダーだよ〜」

・ナユカ「みんな仲間ー!」

・ハルト「見ろこのメンツw」

・アリア「こういうの。嫌いじゃないですわ。サブですわ」

・ビュア「動画!動画!動画!」

・ミカ 「うちはまだまともだろッ?!」

・ヒカリ「ん?」

・アキアカネ「ヒカリに抜け駆けされた…」

・キリア「…♪♪♪」


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