ユキに私の作戦を伝える。刻一刻と進む私たちはもうすぐ他プレイヤーとの衝突地点が
作戦伝達中、ユキは私の方をなんか変なものを見るような目で見てきたけど…。いや、そんなに変なことは考えてないし伝えてもないよ?
一応、了承してくれたらしく、私のその作戦が
「敵さん、来るよ〜!!」
「あいあい!!」
そして衝突地点。ユキの知らせ通りこちらがやや先んじて前を進んでいる。そして相手はおそらく気づいていない。
私が先頭、そしてそのすぐ後ろにはユキがいる。そのまま合流地点、敵も私たちにはすぐに気づいたはず…
先手はこっちからだけどね!
「いくよ!」
まず私が大量の火炎弾を進行方向以外の全方位にばらまく。ユキにも少し当たっているけどダメージはない。
…あれ?でも燃焼ダメージは?
と思ったけどいつの間にかユキの周りにはキラキラした銀色の粒子が
いきなり人が現れ、不意打ち気味に攻撃が来た敵プレイヤーは、すぐさま反撃しようとしている。
そこに火炎弾が着弾、しかし全て
敵プレイヤーもそれを察知してか、火を消そうと対応してくる。
そう、火に対して有効なのは水だ。敵プレイヤーは、辺り一面に水弾をばらまきはじめる。
よし!
私たち含め敵プレイヤーも未だオーブ目指して前身している。ということは私が
敵はそれを嫌って水をみずから撒いてくれた。
そこからはユキの出番だ。
…ピキピキ…ッ
「なっ!!?うわっ!!」
ドサッ!!
足ともがいきなり凍り、片足がそのまま水溜まりの中に固定されたことで相手プレイヤーが走った勢いのままコケる。あ、顔面から…
「よし!【
カキーン!!
そして、そのプレイヤーはどんどんユキの氷に
「からの〜〔粉砕〕!!」
ビキッ!!パリーン!!
そしてユキの容赦ない粉砕により文字通り粉々に。名も無きプレイヤーよ…。ごめんね?オーブは貰ってくよ!
「いえーい!!勝ったよ!!」
こうして私の初戦闘はこちらの圧勝で終わったのでした。まあ、ユキいたら当然かもだけど…
*
そして現在、また疾走中です!!
時折ユキが後ろに向けて水弾を放っている。
あと、なにやら後ろに向かって冷気を振り撒《ま
》いているのかキラキラしたモヤが出てなんかキレイ…。いいな…
そこから更に撃つ氷弾…。そして聞こえてくる悲鳴…。気にしない方がいいのかな?
私たちはいま、リニアモーターカーの駅のホームの端っこに着いたあと、線路上に湧いているであろうオーブを取るためにホームにあるゲートを破壊して…
私じゃないよ!!?ユキが「じゃま〜!!」とか言いながら、どこからがバクダンを取り出しそのまま爆破したんだよ!だから私は悪くない!いいね?
この時代のリニアはありえないほど速い。その速さを実現するために線路自体は真空状態を維持するために
そしてその先にある線路…。かな?パイプの中みたいなところを走っていた。
「オーブまであとどれくらい?」
「もうそろそろ見えてくるよ〜あ、ほらあれ…。って青じゃん!!ラッキ〜。ナユカ行くよ〜」
青って…。なに?
「ナユカ〜は〜や〜く〜〜!!」
「あ、まって!!」
*
私が取ったオーブは初めて取った時のオーブとは違い、青色に輝いていた。それ以外はガラスの中に青い煙のようなものが入っること、取った瞬間私の体に取り込まれていく演出は一緒だった。
《スキル・ジャンプを取得しました》