はい!今私、全力で走ってます!!
先程サーチが始まり、すぐにマップにオーブの位置が表示されました。ユキが見たところ結構近くに
本物の肉体は今も私の部屋で寝ているので疲れるなんてことはありません。あ、でも後でユキに聞いたらそういうデバフはあるんだとか。走るすぎるとダメなんだね。このくらいなら全然平気らしい。
現在ここは闘技場からたぶん西方向に少し。よく見るビル
更に進むと目の前にひときわ大きなビルが見えて来た。そしてそこに脇目も振らず駆け込んでいく私たち。
ビルの中は広い通路がありその先には階段が見える。
マップに出されたオーブの位置は真上から見た簡易的なもので上下の座標まではわからない。
「どっちいくぅッ!!?」
「ちょっと待ってね〜!!〔地図〕!〔立体〕!〔表示〕!…出た!!地下だよ〜!!場所までのルートもわかったから着いてきて〜ッ!!最短距離で行くよ〜!」
何やってるかわからなかったけどグッチョブ!!ついでに私も〔地図〕欲しいと今日この頃!!後で探すことをそっと胸の内にしまい込んでおく。
そうして地下に…。何階だろうここ?だいぶ降りてきた。そうしてまた迷路のような何個も枝分かれしている通路に…。迷子になりそうですが、ユキについて行けばひとまず大丈夫でしょう!大丈夫だよね?そうして
「ユキ!!ここに入るのッ?」
「うん!!そうだよ〜!!大丈夫、リニアは動いてないから〜!!」
そういう問題かな?
「線路の中にもにもオーブがあるの?」
「う〜ん!!」
あれ?でも最近のリニアって全部線路内は真空だったはずです。空気あるのかな?ちなみに、真空の理由は簡単に言うと空気抵抗とかが減ってかなりスピードが上げられるようになるんだとか。
「空気はあるのー?」
「うん!!大丈夫。ゲームですから〜」
あら、そう。便利な言葉だね?
そんな会話をしているうちにも駅の中を突き進んでいく。というかホームも長い。それに横に何本もホームがあるんだね。そこらじゅうに階段と通路がたくさんあって迷子になりそうだけどユキは迷うことも無く一直線に進んで行く。よく進めるね?
私?今置いてかれると迷子だよ?
「ナユカッ!敵!!たぶん私たちと同じオーブ狙ってる!」
「え?どこー?」
まだ、何も見えていないのに敵がいると教えてくれたユキ。すごいね?これもスキルかな?いいな。
しかしながら、ほんとにどこにいるか分かりません。
「ひとつ向こう側の通路を通ってるみた〜い。あ、右側ね〜!!」
右側ね。とりあえずいつでも弾幕を出せるようにイメージしておく。
「あと、数十秒で通路合流するから構えててね〜。
「了解!!」
「幸い向こうは気づいていないみたいだから〜、いっきに片付けるよ〜!!」
「わかった!!」
私は魔弾の構成を考える。問題なのはここが通路だということ。通路…。つまり周りは壁と天井に囲まれている。そして魔弾は種類にもよるが、普通の魔弾は地面や壁といった
むやみやたらに魔弾を飛ばすだけなら、壁や天井に当たってすぐに消えてしまう。
なら、相手に高速で弾を狙い撃ちするのはどうだろうか…。いえ、相手の正確な場所が分からない以上、適当にばら
これはさっきのユキとのバトルで検証済みだよ!
そして形状は、ある程度変更することはできても
これもスキルがいるのだと思う。
これもさっきのバトルで私を吹き飛ばしたユキの魔弾で判明してるよ!
あの時、私が吹き飛ばされた魔弾は針のように細い魔弾だったのをこの瞳は逃しませんでした。エッヘン!
そのほかにもスキルを使って弾速を上げる方法はあるみたい。私の〔叩く〕で無理やり加速させるやり方だったり。
ただし、〔叩く〕を使って精密に狙う場合には今の状況は良くない。走りながらそんな狙って相手を打ち抜ける気がしないからね。
あれ?どうしよう。
魔弾に〔火炎〕をつけた状態で、ばら撒く?魔弾は壁や天井に当たると消えるが属性が付いているものはその属性の性質をある程度残して消えます。水弾だと、地面に水溜まりができるし、火弾や火炎弾だと、ある程度火が燃え続ける。…だったよね?
じゃあ、当てるのやめて周りを燃やしまくろう。いや、相手が水弾使ったら結局ダメだね?
あ、閃いたかも!!
「ユキ!!」