昼休み
お昼ご飯をパンを食べてそこそこお腹を満たした柚花はグラウンドに行く。
担任の矢野先生に放課後、すぐに部活が出来るようにグラウンド整備を手伝ってと言われたがグラウンドにいるのは柚花だけである。
「グラウンド整備手伝えって言ったくせに来てるのあたしだけじゃん!あたし1人でやれってこと!?」
どこを見渡しても矢野先生はいない。
そういえば矢野先生は柚花をグラウンド整備に指名した時こう言っていた。
『おもしろがればおもしろがるほどおもしろい。おもしろくない事もおもしろいと思えばおもしろくなる』
言われた時は「コイツ何言ってんだろ?」と思っていた柚花であったが今なら意味が分かる。
「野球部でもないあたしには一見意味のない事で正直面倒な事。でも面倒な事も面白そうにやれば面白くなるって事かな?全く意味わからないけど。」
何となく矢野先生の伝えたかったことを解釈するが、それでもグラウンド整備をクラスの委員長にやらせるのはおかしいと思う。
さて、納得はいかないが言われたことは取り敢えずやっておこうと柚花はまずトンボ掛け。
実はトンボ掛けは1人でやると物凄く時間が掛かる。
これをやるだけで柚花の昼休みの時間は吹っ飛んでしまうのであった。