今回もシリアス回になる予感…。
私を形作った事として、外せないお話。
私は中学生の時にイジメを受けていた。
中学2年のクラス替え。
隣の女の子と仲良くなった。5月くらいまでは仲良くしていたと思う。
中学生なんでね、好きな人の話とか、そういうのを話した記憶がある。
GWが明けたあたりから、急にクラスの女の子の8割から無視をされるようになった。
最初はそれが何故なのか、分からなくて、すごく戸惑った。
8割って言ってもね、20人くらい居る女の子たちの8割だからクラスで私と話してくれるのは1人か2人。
それも正義感が強くて、仲間外れなんて絶対に許さないんだから!って息巻いているような子。
無視されるだけなら、って思っていたけれど
まぁ、良く居る主犯格の子たち(2人から4人)には陰日向に悪口も言われてた。
今、思えば、それが悪口になるの?っていうくらいのもの。
でもそう当時の私には堪えたな。
最初は無視して、影日向に悪口を言い、それに飽きると今度はわざと私を誘うようになる。
お昼休みの時間、トランプやUNOなんかのカードゲームをみんなで集まってやったりする。
それに誘われる。最初は誘いを受けて、一緒にやったりもしてたけど
一緒にやると、今度はその時の態度や言葉遣いなんかで上げ足を取られる。
それが分かれば、誘われても断るようになる。
で、断ると今度は断った事に関して「生意気」だの、何だのと言われる訳で。
要は何をしていても私は「ターゲット」な訳で。
そのうち私は1人で本を読む事に熱中するようになる。
私の事を思ってか、クラスの女の子の1人が
「誘い、断らない方が良いよ」って言って来た事があった。
誘いを断ると悪口が加速するからって。
いや、知らんがな(笑)
今ならそう言えるけれど、当時の私は分かったと返事をしつつ、誘いを断っていた。
だって、気を遣いながら、ビクビクしながら、何で面白くも無い遊びに付き合わなきゃいけないのって思ってたから。
私の受けたイジメなんて、無視と悪口を言われるくらいのものだった。
だから今の時代のように、寄ってたかって暴力を振るうとか、持ち物に手を出されるなんて事は無かったのが救いだった。
それでも受けた事の無い対応に、私の心は荒んで行った。
前述した通り、私は家に多少の問題があって、親には何も言えなかった。
だから学校へは休まずに行った。
そんな中で、私はどうしても「一矢報いたい」という思いがあって。
どうしたら、私をイジメている人たちに一矢報いる事が出来るかをずっと考えていた。
で、ある時、思い付く。
私、何もしなくて良いじゃん。
私が何食わぬ顔で学校に登校するだけで、イジメをしているメンバーたちは嫌な顔をする。
こんなに仲間外れにしてるのに、学校来るのかよ、そんな顔。
悪口だって毎日、同じ事の繰り返し。こちらから何かする訳でも言う訳でも無いのだから
毎日変わり映えの無い悪口になっていく。そして人間は飽きる生き物である。
時折、話し掛けて来る子が居た。その子は明らかにイジメグループの誰かに私と話して
何かネタを掴んで来いと言われているようだったから、私は笑顔でスルーした。
そんな日々が卒業近くまで続いた。
ほぼ2年間、私はクラスの女の子たちに無視され、仲間外れにされる日々だった。
でもね、お陰様で読書が捗った。この期間に読んだ本の数は本当に多い。
そして今の私の礎になっているんだから、人生、どう転ぶかなんて分からないものだ。
その2年間を耐え抜いて、私は精神的に強くなった気がする。
別に誰かと一緒じゃなきゃ何かが出来ないなんて人間にならずに済んだ。
高校に入って、またイジメられたらって思いもあったけど、高校なんて同じ中学から進学する子の方が少ない。
もっと言えば、同じクラスの子で同じ高校に進学したのはたった1人だった。
卒業を間近に控えたある日。
私をイジメていたメンバーに呼び出された。
何を言われるのかって思ってたけど、謝られた。急に。
イジメの原因は私の心無い一言だったと言われた。
もう覚えてもないくらいの一言、2年になってすぐに仲良くなった隣の席の女の子がそう言った。
たったその一言だけで、そう思ったけれど、その子にとってはそうじゃないんだろうとも思った。
で、謝られた。ずっと無視してごめん、と。泣きながら。
は?
泣いて謝って、許されるのは幼稚園まで、じゃなかった?
ごめんね、いいよが通用するのはシマジロウとアンパンマンの世界だけだよ、と思った記憶。
まぁ、卒業間近だしね、遺恨は残したくないんだろう、そう思った私が甘かった。
彼女たちが次に口にしたのは「新しいターゲット」だった。
あの子、ムカつくよね、そう思わない?
あぁ、今度は私を引き入れて、その子をターゲットにして同じようにイジメるんだね。
溜息しか出なかった。クソだせぇ、そう思った。
卒業して、前述の通り、私をイジメていたメンバーの1人が同じ高校に入った。
クラスは端と端で分かれた。それなのに、その子は私をまたイジメようとクラスに乗り込んできた。
でも誰も彼女を相手にしなかった。
私は1人で居る事に耐性がついていて、誰とも仲良くならなくても別に良いやって思ってたけど
そんな1匹狼な私に懐いてくれる子が居て、更にはどんどん付き合いも広くなっていった。
同じ高校に幼馴染が居たり、その幼馴染に告白されたり、もう1人の男の子が割り込んできて…
なんて絵に描いたような高校生活を送る事が出来た。
中学2年、3年の頃は私にとっては暗黒の時代だった。
でも得られる物も多かった。
何でも一人で出来るようになった。精神的にも強くなった。
元から少し達観していたところはあったけれど、それが顕著になった。
今、私は母だ。
自分の子供が同じようにイジメられたらって思うと気が気じゃない。
これは私だから耐えられた事であって、私じゃない人ならもしかしたら耐えられない事かもしれない。
あの時、私をイジメた人たちは、きっとずっと繰り返すんだろうなと思っている。
今でも仲良しグループを作って、その仲間同士でしか分からない事を話している人たちは居る。
ママ友の中にもそういう人は居た。
中学生かよ、私はそう思って鼻白む。
そして一番、良いのは「そういう人たち」と付き合わない事だ。
私は中学までは引っ込み思案で、自分から行動したり発言したりが出来なかった。
親の顔色を窺っていたから、だろうと思っている。
そして中学ではそんな環境に居て、もっと言えなくなった。
でも、高校では私は1匹狼になり、誰に嫌われても別に良いと思っていたし
誰かに自分の人生を左右されるなんてごめんだと思っていた。
だから言いたい事は言った。それが場の空気を壊す事であっても。
苦手なら避けてくれ、私もそういう人とは付き合わないから、そう思っていた。
もちろん、最低限のマナーは弁えた上で、だ。
さて、高校で一緒になった私をイジメていた女の子は…。
いつの間にか、校内で目立たない子に成り下がっていた。
中学ではあんなに目立ってたのにね。
そんな荒んだ中学校生活だったから、誰も同窓会なんてものは企画しない。
今、地元にはほとんど、同級生は残っていない。
みんな、どこでどう暮らしているのか知らないけれど
元気であって欲しいとは思っている。
私はいわゆる高校デビュー組だ。
だから高校生の頃の思い出は多い。パリピデビューしたのも高校生の頃だ。
みんな、元気だろうか。
何をしているのかな、そんなふうに思える自分は恵まれているんだろう。