「
ハリスがエヴァンゲリウムを駆り、
……ハナの解析結果を踏まえて、エネルギーに特殊な
(くっ! 入りはしましたが……硬い!)
『隊長! 援護に入りますぜ!
デューイとハナの乗るシュッツ・エンゲルが、展開しエネルギー砲を放つ。上乗せされた追加攻撃により、ようやくグシオンの首を斬り落とした。青い体液が吹き出しながら、塵となって行く。
「ようやく、終わりましたか……」
ハリスが一息ついた時に、通信が入る。レインからだ。
『ハリス、そしてハナちゃんとデューイ君。おつかれー! 早速だけれど、採取したデータの転送を頼むよ~?』
「分かっていますよ、レイン。それだけですか?」
『流石ハリス! これだけじゃあないさ!』
レインから、追加任務の詳細が送られて来たのを確認し、ハリスはシュッツ・エンゲルに乗る二人と共に格納庫へ帰還する。すぐに整備班が来て、機体のチェック等を行う。その間に、ハリス達は機体から降りて集合する。
そうして、集まった三人の元へ通信が別に入った。
特殊部隊の基地の司令、アラスターからだ。ハリスが代表して、応対する。
「アラスター司令、そちらの状況はいかがでしょうか?」
『ハリストフォル・ハクルート大尉、基地の司令として感謝する。基地の被害は甚大だが、人的被害は最小限で済んだ。今は、正規のアルプ機関員達が処置している所だ』
「状況把握致しました。これより、そちらと合流させて頂き……コールフィールド姉妹の資料を頂けませんか?」
『そう来ると思って、既に資料は用意している。我々の方でも、調査を行う予定だ』
「承知致しました」
やり取りを終えると、通信を切る。そして、三人はパイロットスーツから……トロイメライ戦隊の隊服に着替えてオーストラリア特殊部隊の基地司令室へ向かうのだった。
(しかし……今まで
ハリスは一瞬振り返り、自身の機体――トロイメライ・エヴァンゲリウムに視線を向ける。
(福音が来ると良いのですがね……)