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第7話

「団長。見た目がかっこいい人。多過ぎじゃないですか。目の保養」


 ギルドの掲示板を見に来ていた騎士団の2人は、パーティーにやって来た。騎士団の制服である騎士服ではないフォーマル服に身を包んでいる。


「煩せぇな、ギーシュ」


「団長がテンション上がらなさすぎなんですよ」


「団長はやめろ。もし怪盗が会場にいたら、盗むのを辞めちまうかもしれないだろ」


「それもそうですね。ジン先輩」


ギーシュが顔の良い若い男給仕を1人呼んだ。


「あの聞いて良いですか」


「わたしで答えられることでしたら。お飲み物はいかがでしょうか?」


「貰ってから話を聞こうかな。赤ワイン。ジン先輩は」


「白」


「白ワインをよろしく」


赤ワイン、白ワインを持って来てもらってからギーシュが質問をした。


「聞きたいことは、この廃墟の病院で働いていた?」


「いえ。働いていませんよ。雇われバイトですよ。誰が好き好んで、こんな廃墟の病院で給仕するんですか。どうぞ、これですよ。これ」


 給仕が渡してきた紙には、急募集。廃墟の病院にて給仕の仕事を学びませんか。経歴、身分は問いません。準備も入りません。来ていただければ、報酬を出します。


「胡散草ねぇ。これ」


「来て良かったですよ」


嬉しそうに来て良かったという彼に、ギーシュもジンも首を傾げる。ジンが聞いた。


「どうしてだ」


「だって、1ジグルですよ。ラッキーですよ。

これで借金返せます」


1ジグル。騎士団で働いている彼らの1ヶ月分の給料だった。


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