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15-2★

 鞭打ち拷問を始めた時点では、未だ俺をどうにかしてやろうと睨みつけていた前原だったが……


 棘を付けた鞭での拷問、幻術、火炙り、硫酸漬け、ひたすらの殴打etc………を全てやった頃には、


 「ご......ごべんなざい”!ご...めんなさい!!も”...止めで...!!」


 殺意などすっかり消えて、ただ赦しを乞うだけの小物と化した。


 「ハァ、お前も結局さっきの二人と同じ、あっさり折れやがる...。この程度で殺意が萎えて俺に謝罪するとか何なん?ああ......あの時、お前にはここまでの残虐拷問をかけてれば、虐められずには済んだのかな」

 「あ”...!が、金ならいぐらでも!俺のコネでこの地域の権力者にでもならせられる!お、女だって紹介する!人気のアイドルや女優もおるで!すぐにでも全部用意できるで、俺なら!!ほ、本当だ!!だ、のむ!あの時の償いは、それで勘弁してくれぇ!!」


 倒れたままずりずりと引き摺って俺に縋って、赦してもらえる為のあれこれを提示してくる。全く笑えないくらいに俺のことを分かっていない。


 「さっき中村や小西がそうやって赦してーって言って俺に縋ってたよなぁ?それで俺は...どうしたっけ?泣き叫んで赦しを乞うたあいつらは、どうなってしまったっけ?」

 「お...おい。ま、マジで殺す気、か...!?お、俺らはガキの頃は家でゲームとかして遊んだ仲やったやん?む、昔の...誼で...!これで手打ち、に!!」

 「いやお前さぁ、それで見逃してくれるってホントに思ってるわけ?心底呆れたわ......。


 お前は俺の虐めの主犯格だ。そんなお前をここで見逃す選択肢なんて存在しねーんだよクソゴミが」


 ドスッ!「ご......ぱっ!」


 腹にナイフを突き刺す。直後ナイフを引き抜いて止血する。血は出ないが刺された直後の苦痛はそのままだ。痛みに呻く前原を浮かせて、その場で十字架を即成して前原を磔状に括りつける。そのまま惨たらしい幻術をひたすらかけ続けた。


 「ひぎゃああああああああああああ...!!!」


 かけ出してから数十分は、赦して解放して見逃して殺さないでごめんなさいと言い続けていたが、そこから1時間経つともう「殺して」「楽にして」だのというセリフに変わった。俺ももうこいつで遊ぶのには飽きがきたし、もうこいつを終わらせようと決めた。

 俺が直接関わって甚振るのは、終わりにするけどな。


 「はーい、ウイルス投入...っと」

 「ぁ...が......殺せ、殺して...く、れ......」

 「そうだな、もうお前の顔見たくねーし声も聞きたくねーし、もう終わりにするわ。だから後は、代わりにそのウイルスにお前を甚振ってもらうことにするな?」

 「は......や.........こ......ろ.........」


 俺の言葉に反応すら見せなくなった前原に、一方的に説明を続ける。


 「今投与したウイルスな?すぐには効果は出ない。あと30分にはウイルスが、お前の体を破壊する......毎秒で細胞1つ破壊するペースでだ。人間の細胞って全部で数十兆個あるんだったよな?お前は......細胞が何個破壊された段階で死んでくれるんだろうなぁ?」

 「も......死な、せ......楽に.........」

 「心配しなくても死ねるさ。いつ死ねるかは俺にも分からねーけど。何個目かの破壊でくっそ激痛に襲われると思うが、頑張って苦しんでちゃんと死ねよ。前原優......お前が完全に息絶えるその時まで存分に苦しんで死ね」 


 最後にそう言葉をかけて十字架の真下に大穴を空けて地下数キロまで落下させる。ちゃんと呼吸できるように酸素を発生させて、少しでも長く苦しんでもらえるよう餓死を防ぐ為の栄養点滴と水を与えておいた。

 後は...ウイルスによる侵蝕でじっくり激痛で苦しんで、地獄を味わって......色々後悔して死ぬだけだ。


 「せいぜい後悔してろ。俺にあんなことしなければよかった、俺を敵に回すんじゃなかったって、な...!」


 穴をしっかり塞いで元の地形に戻し、その辺に転がってる死体2つを撮影してネット流出用のネタと入手。


 今日は良い日だ!虐めの主犯格3人をこうして一人ずつ存分に虐げてぶち殺せたのだから。


 「これで...合計8人への復讐達成。学生時代の復讐対象は残り6人。あのリスト以外にも他に殺しときたい奴は何人かいるから、終わったら適当に殺しにいこう。復讐に妥協はしねぇ...!」


 まだまだいっぱいいる。俺が殺したいゴミクズどもは両手で数えきれない程だ。まぁ焦ることはない。今のところ復讐対象全員は、検索魔術が示すにはすこぶる健康らしいからな。順番に回って殺しに行こう。


 時間はもう朝だ。徹夜で復讐を愉しんでいたみたいだ。結界と人払いを解除して、瞬間移動して帰宅。一休みしたら次の標的のもとへ行くぞ...!








 数日後 地下約1000m。


 「あ......ぎゃ、あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!」


 腕と脚は完全に黒ずんでしまい、感覚はほとんど残ってない。今は進行形で腹の肉がどんどん腐り、地獄を思わせる激痛が彼......前原優を襲っていた。


 「あ、ああ...ああぁあぁあ...!!いた、い......ごふっ!早く死なせて、くれぇ!殺して、くれぇ!!杉山ァ!!俺が悪かった、もう反省したからァ!!ガプゥ...!」


 血反吐まき散らしてここにはいない男に呼びかけるも当然返事は無い。最早彼の今の状況はどうにもならない。ただ自然にその命が終わるのを待つことしかできない。


 さらに1日経ったところで、前原の体はもう完全崩壊の1歩手前まで侵蝕されていた。意識が完全に消える寸前、彼は掠れた声で、呟いた。


 「こ、んな......目に、遭う...なら。

 アイツに、あんな......虐め、なんか......しな、きゃ......よかっ.........」



 前原優の命が終わったのは、友聖が去ってから約半年後だった。その間ずっと、彼は地獄の激痛を味わい続けていたのだった……。

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