リチュは、スペードの首をはねた後、『クラウンタウン』を燃やし始めた。逃げ遅れた魔物たちは次々とリチュの手によって殺される。
悲鳴が街を駆け巡り、炎が街を抱く地獄のような光景。
そこに立つはリチュ1匹。
になった後、リチュの背後から1つの人影が映る。
「あらあら〜♡今日の
その影は赤い髪を2つに束ね、白塗りに赤い化粧をした女装をしたピエロ、ハートのものだった。
彼は口の中に手を入れ、そこから2本のサーベルを取り出す。
「随分と
リチュはハートを睨む。
「誰です?貴方。」
「アタシはハート♡スペードやクローバー、ダイヤの仲間よ♡」
サーベルを擦り合わせながら言うハートに、リチュは斧を向ける。
「であれば、私の敵ですね。」
「あら?♡良いじゃない♡アンタも
リチュは何も答えず、ハートに向かって走る。
ハートは、両手のサーベルをクロスさせ頭上に持っていく。
「『
ハートは口から炎を吐き、サーベルの刃に火をつける。
そして、彼はサーベルをクルクル回し、リチュを迎え討つ。
リチュが、ハートに斧を振るう。彼はそれをサーベルで受け止める
「随分と荒々しい
ハートはもう片方の、燃えたサーベルをクルクル回して、リチュを斬りつける。
「つっ!」
リチュはそれを避けようとするが、間に合わずサーベルがかする。
「あら♡随分と素早いのね♡素晴らしいわ♡」
炎を慌てて消すリチュに向けて、ハートがサーベルを構える。
「今度は、こっちから行くわよ♡」
ハートが、リチュに向かってものすごい勢いで走る。
「『
リチュの前で、トゲのついた丸盾が生成される。
ハートの攻撃は、その盾で伏せがれる。
「あら♡見事な盾ね♡」
ハートはそのトゲを踏み台に、盾の上に飛ぶ。
そして、2本のサーベルで斬りつける。
「うぅ。」
リチュ右腕から透けた水色の液体が流れ、それが切り口についた火を消す。
「あら?♡アンタの血は赤くないのね♡なんの種族なのかしら♡」
リチュが、左手をハートに向ける。
リチュが髪と目を赤くしながら言う。
「私はスライムです!『
リチュは左手から炎の槍を出す。
ハートはそれを宙返りをして回避する。
炎の槍はリチュの手を離れて直ぐに消え去った。
「あら♡アンタね♡『ヒューマノン』を壊滅させたかもしれないスライムって♡」
「その事も知ってるんですね。」
「その反応♡やっぱり正解なのね♡これはとても楽しくなりそう♡」
クルクルとサーベルを回すハートに向けて、リチュは左手を向ける。
「『
雷の槍が、目にも止まらぬ早さで、ハートを狙う。
「あら♡速い♡」
ハートはそう関心しつつ、『
「ならばこれで!」
その光景を見て、リチュはハートに向かって走り、ジャンプする。
「『
3本の氷柱がリチュの左手から放たれる。
「あら♡数で攻める作戦かしら?♡」
ハートは、サーベルを氷柱に向ける。
それだけで氷柱は溶け、蒸発する。
「さすがにそれは、甘いわよ♡」
「これならどうです!!」
リチュは、
「あら?♡もう
ハートは氷柱にサーベルを近寄せ溶かす。
そして最後の氷柱を溶かした時、ハートの左腕が中を舞った。