こちらの話は、『スライムさんの生存戦略』からの続きとなります。
『スライムさんの生存戦略』を、まだ読んでいない人は、先にそちらをお読みください。
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リチュは、立ち上がり、木を切る為に使った斧を、握りしめる。
「私は、人間共に復讐します!!」
リチュが村を出ると、3人の人間と出会った。
彼らは、報酬狙いでスライムの素材を狩りに来た者だ。
「おい、こいつ。人間の上半身を真似てやがるぜ。」
「ここまで、でかけりゃ、相当稼げそうだ。」
剣を持った男が、リチュに剣を振り下ろす。
リチュは、それを避ける。
「ちっ、すばしっこいヤツだ!」
男が、剣を横に振ろうと構えて… リチュの左手に頭を掴まれる。
スライム体の手が、男の顔を塞ぎ、鼻と口を塞ぐ。
「すばしっこくは、ありません。貴方がとろいだけです。」
リチュは、真顔のまま、持っていた斧で男の首を、切り落とす。
男の仲間であろう魔法使いと狩人が、その光景に唾を飲む。
「スライムごときが… 喰らえ!『
魔法使いの杖から、小さな氷塊が3つ程放たれる。
リチュの髪と目が、赤く染まる。
「そんなもの、食べても美味しくないでしょう?『
リチュの手から、炎の槍が現れ、投げられる。
槍は、氷塊を破壊し、魔法使いの体を貫く。
「あっ!」
魔法使いが熱がる間もなく、彼の体は、灰となる。
「くそっ、なんなんだお前は。ただのスライムじゃないのか!!」
狩人が矢を放つ。その矢は、スライムの姿に戻ったリチュに避けられる。
「私はリチュ。人間族の敵です。」
リチュが、体を回し、斧を持った腕を伸ばす。狩人の首が、殺人スライムの斧によって、切り落とされた…