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学園のツートップ




「お前また仕事中に雑談しやがって! 交代の時間、とうに過ぎてんだろーが!!」


「あ、紅牙さん!」



 燃えるような紅い髪の青年が暁とカナタを無言で睨む。自分のせいじゃない、と言わんばかりに黒衣を纏った少年は心外そうな顔をする。




「カナタはともかく、俺は関係ない」


「へーたかが黒猫の分際で、黒猫君はそういうこと言うんだー竜より遥かに短命なくせに」


「短命で結構。変態竜と長く付き合いたくないね」




 またいつものお決まりの言い合いが始まる。見慣れた光景なので、二人を知っている者ならばスルーしている。




「あと伝言だ、“いい加減にしないと……八代とキリエに言い付ける”」


「は……? 八代に?」


「わーキリエ姉さんだけは勘弁して欲しいな」



 カナタだけがいつもと変わらぬ笑顔を浮かべたままで、暁はあからさまに顔をしかめた。今度こそ二人は歩きだす。これ以上学園王を待たせるわけにはいかないーー気は進まないが。



「おれも一緒に行くッス!」




 プラスおまけつきで。


 門はやっと静けさを取り戻し、紅牙はやれやれと肩を竦める。



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