崩れ落ちてゆく白銀の柱
雫となって地上に降りそそぐ
美しい言の葉の庭園はあっけなくカタチを失い、死へと歯車を走らせる
それでも愛しい種は還ってきてくれた
色褪せた美しい種を胸に抱いて、花のような笑顔を散らした
「管理者がいれば物語は続いてゆくの、永遠に枯れない幸せが」
この都市が面影を失っていくのも運命
人々の悲鳴は美しい残響
私はカルティナ
この世界の女神であり
庭園の管理者
庭園の種は世界の礎
女神の呪いがかけられたこの都市は
――真実へ近づく度死を繰り返す
新たな管理者という種を撒き
女神は穏やかな春の眼差しの向こうに
凍てつく冬の冷たさを隠す
庭園の管理者が目覚めるまであと――…………