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✿恋は引力

凛と佇む姿


文庫本を綴る指


彼の瞳から差し込む青い木洩れ日


そのすべてにどうしようもなく引き寄せられたんだ  




一目惚れだった。恋は世界を極彩色に変える。


彼の引力かもしれない。


文庫本を綴る指の仕草さえ美しい。



声をかけてみようか? 迷惑かな?


明日もまたいるかな? いたらいいな。



「本好きなんですか?」


――明日。明日もしいたら……そう伝えてみよう。



恋は泡沫。






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