凛と佇む姿
文庫本を綴る指
彼の瞳から差し込む青い木洩れ日
そのすべてにどうしようもなく引き寄せられたんだ
一目惚れだった。恋は世界を極彩色に変える。
彼の引力かもしれない。
文庫本を綴る指の仕草さえ美しい。
声をかけてみようか? 迷惑かな?
明日もまたいるかな? いたらいいな。
「本好きなんですか?」
――明日。明日もしいたら……そう伝えてみよう。
恋は泡沫。