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✿記憶のともしび屋

記憶のともしび屋

薄暗い室内を照らすのは美しい星月夜に集めた欠片のランタン

古びた紙がテーブルに散乱し、

壁には香草がつるされている



窓辺には金木犀のペンダントを首にさげた    少しふくよかなミルクティー色のねこ

夜に決まってやってきてはここに泊まっていく――どうやら宿代わりにしているらしい



緑髪のやさしい毒吐きの青年と


赤髪の家事と真面目が取り柄だけの青年と……



――そして。ともしびの魔女がお待ちしています



記憶のともしび屋では隠れた記憶を照らしだします



記憶を照らすには対価が必要


ともしびの魔女が決めるその対価が


しかし魔女はきまぐれ


決まって緑髪の毒吐きの青年に任せることも多々あり


魔女はきまぐれに記憶を照らし


人の知らない記憶を物語を読むように楽しむ


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