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✿死せる少年

終焉という灯火の前で


人は限りなく無力で


愚かでしかないのだと知る


“守りたい”っていう炎の意志が


静かな月へと変わった


君を悲しませるから


君が知ればきっと怒るから


散っていく花と共に崩れ落ちる躯


その瞬間君といつか見た夕焼けが


俺の瞳に映った


自分がちっぽけだと思い知るくらい


壮大で美しい炎が燃えるような空だった




――君は憶えてるかな


――いつも泣いていた君が小春日のように微笑んでくれた


――君と約束をしたんだ


――海の向こう側へ





いこう………………って




俺の瞳から花びらがひとひら散った




君の顔から花がこぼれるような笑顔が消えてしまった



俺の終焉に夕焼けが永遠に廻り続ける




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