終焉という灯火の前で
人は限りなく無力で
愚かでしかないのだと知る
“守りたい”っていう炎の意志が
静かな月へと変わった
君を悲しませるから
君が知ればきっと怒るから
散っていく花と共に崩れ落ちる躯
その瞬間君といつか見た夕焼けが
俺の瞳に映った
自分がちっぽけだと思い知るくらい
壮大で美しい炎が燃えるような空だった
――君は憶えてるかな
――いつも泣いていた君が小春日のように微笑んでくれた
――君と約束をしたんだ
――海の向こう側へ
いこう………………って
俺の瞳から花びらがひとひら散った
君の顔から花がこぼれるような笑顔が消えてしまった
俺の終焉に夕焼けが永遠に廻り続ける