その瞬間――、次第に青ざめる表情と、血の気が引いた青白い顔。
「――ほっ、骨⁉ これって、どう見ても人間の骨だよね。何でこんな残骸の中にあるの?」
ところが、握りしめた骨の状態はよく、朽ち果てた様子も窺えなかった。そんな何とも奇妙な光景に、
「さっきは突然だったから驚いたけど、こんな世の中だから不思議なことじゃないよね」
高鳴る胸に手を当て、落ち着きを取り戻していく
「えっ⁉ これって、なに?」
啞然と佇む
となれば、形状から察するに、物体は宇宙船に配備された避難用の脱出ポッド。範囲の程度から窺えたのは、小柄な人間がかろうじて入れる小型なもの。本来であるならば、脱出艇は誰もが搭乗出来なければ意味がない。ところが、
ということは、権威ある人物の所有物か、テロメアから輸送された新型の浮遊艇なのかもしれない。しかし、残骸に埋まっていたということは、後者の考えはないに等しいだろう。
であるならば、かつて栄えていた惑星ペンタスの遺物。謎は深まるも、未知の産物には変わりない。こうした突然の光景に驚きながらも、
「これって……脱出ポッド? っていっても、見たことがない形状の機械だけど。ということは、ペンタスの遺物かな?」
遥か昔の時代、最も文明の頂点に位置していたのが二つの惑星。一つが機械都市ペンタス。長きにわたり高度な文明を誇るも、突然の大衝突によって壊滅してしまう。そして同じく、進化し続ける医術に特化した延命都市テロメア。
そんな二つの惑星は、宇宙文明におけるなかで最高位に属する銀河文明。
このようなペンタスも、以前までのレベルにおいては、二段階に位置した恒星文明。つまりは、テロメアよりも下位に位置づけされた文明であるということ。
ところが、ある日を境に急成長を遂げ、テロメア同等の文明にまで上り詰めてしまう。その理由は、採掘された鉱物に秘密があったという…………。