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第43話

「戻った」


「あっ、お帰りなさいっ」


 再び襲ってきたワイバーンを倒した旅人様たちが戻ってきました……移動するたびにワイバーンの群れがせめて来ます……どこから湧いて出てくるのか……流石に、頻繁に襲撃を受けて皆疲れてしまっています……


「あと少しだっ!さっさとここを抜けて休憩するぞっ!」


「うらぁあああああああっ!このトカゲ共がぁああああああ!」


 冒険者さんたちが声あげてまたかけていきます……


「また来たんですね……」


「あぁ、はぁ……さすがにこう多いのは異常すぎるな……」


「そう、ですね」


「旅人殿っ!すまん、また手伝ってくれっ!」


「わかったっ!すまん、また行ってくる」


「はい、お気おつけて」


 旅人様は再び前で戦っている冒険者さんたちに加わりワイバーンの討伐に入っていったのでした…それから、またしばらくしてワイバーンを討伐した冒険者たちは、馬車を誘導移動させていきました……



「今日はここで休憩だな……」


「えっと、大丈夫なんでしょうか?」


「あぁ、ワイバーンの襲撃ポイントはすぎたからな……さすがにこっちまでは来ないと信じたいが」


「なんであの場所ではあんなにワイバーンが出るんでしょう?」


「さぁなぁ、奴らの狩場見たいだけどな……それにしては数が多すぎるのが気になるが」


「そう、ですね……」


 とりあえず、今日も野営の準備です……はぁ、結構進んだ気はしますが、まだまだかかるそうです……とりあえず、今日もお料理の火加減を見つつ、旅人様のお手伝いです!


「こっちは終わったぞ」


「ありがとうございます」


「そっちはどうだ?」


「はいっ!いい感じですっ」


「そうか……うん、いい感じだな……食べるか」


「はいっ!」


「アンナさっ…グシャッ」


「今なにか……」


「気のせいだろう、ほらさっさと食べるぞ」


「は、はいっ」


 さて、今日も旅人様と隣同士で……眠ることに……やっぱり慣れない……ドキドキします……


「カペラぁ……」


「きゅぅ……」


「ごめん、今日もお願いね」


「きゅ……」


 ということで、安眠のためのモフモフタイム……今夜もカペラをモフモフして集中して眠りに落ちるのでした……



 次の日、私達は予想外のことが起こり、足止めを食らっていました……


「本当なんだな?」


「あぁ、間違いない……あれはフレイムワイバーンだ……」


 偵察に出ていた人の言葉に周りの空気が重くなります……フレイムワイバーン?火属性のワイバーンでしょうか?


「アンナちゃん」


「あっ、ラニィさん、カルナさん」


「かなり厄介なことになったね」


「えっと、フレイムワイバーンっていう魔物はどういうのなんでしょうか?」


「そっか、冒険者でもないし知らないよね……」


「フレイムワイバーンっていうのは、ワイバーンの上位種でね……獰猛で狂暴……一度暴れだせば手を付けれない……名前からもわかるように身体に火を纏っててね、口からもファイアブレスを吐く……高ランクの冒険者が20人以上集めて戦うような化物よ」


「そうだねぇ……Sランク冒険者様とかいてくれたらソロでも倒してくれるかもだけど……まぁ、いないものは仕方ないし……」


「そういえば、ここの冒険者さんたちはみなさんどのぐらいのランクなんですか?」


「んー一番高いのでBランクパーティーが1つ、あとはC~Dだね」


「フレイムワイバーンは……」


「Aランク上位ですね……」


「それって、襲われたら……」


「えぇ、1匹出てきて戦ったら、間違いなくこっちは壊滅的な被害を受けることになります……」


「そ、そんな危険な魔物がこの山にいたんですね……」


「んーちょっと違うんだよね」


「え?」


「そう、これまでフレイムワイバーンの活動は誰も見たことがないの……」


「え?それって」


「うん、どこからの山からこっちに移動してきたんだよ……魔物の発生量が多かったり見たことないのがいたり、ああいうのはフレイムワイバーンがこっちにきた影響かもしれないね」


「極稀にあることなのよ……強い魔物が住処を追われたりしてべつのところに来ること……そうすると、元々の生態系が狂うんだよね……」


「そんな……じゃ、じゃあどうするんですか?」


「今のところは撤退も案には出てるわね……」


「え?それじゃあ、魔法王国にいけないんですかっ?」


「うん、可能性としてはね……といっても、戻るのもリスクだし……あとは、フレイムワイバーンに気づかれないことを祈って進むかだけど……」


「ど、どうしましょう……」


「まぁ、それは上の人たちの判断次第ね……私達は決まったことに、すぐ対応出来るように準備するだけよ」


「そう、ですね……」


「まぁ、ひとつだけ可能性があるにはあるんだけど」


「なんですか!?」


「あぁ、えっと……旅人さん……あの人ってさ、間違いなく強いわけよ……ここにいるBランクの連中よりも多分間違いなく上だと思う……」


「うん、それは皆認めてるでしょうね……そうなると、彼にフレイムワイバーンの対処をって話しもでないとは限らないわ」


「そ、それはっ!」


「うん、わかってる、アンナちゃんからしたらそんなの許せないよね」


「は、はい……危ないですし……」


「そうだよねぇ……私達も1人に押し付けるのは流石にできないし……とにかく今の方針会議が終わるのをとにかく待つしかないね」


「うぅ、わかり、ました……」


「まぁ、大丈夫、最悪の決定しそうなら反論してあげるから」


「だから、泣かないでね」


「あぅぅ……ごめんなさい、ありがとうございます」


 それから私達は、旅人様たちの話し合いが終わるのをとにかく待つしかなかったのでした……その瞬間……私達がいたところの上を、巨大な影がさし……視線むければ……空を巨大なワイバーンが飛んでいくのが見えました……あれが、フレイムワイバーン……うん、あんなの相手するなんて、無理です……



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