さて、どうにかカペラのご機嫌取りをして、私達は再び出発しました……
「やっぱり火山だけあって岩肌がすごく多いですね……ほとんど植物は生えてないです」
「あぁ、魔物も多いしなぁ……」
そうなのです、あれからも何度も襲撃を受けています……基本的にはレッサーラプトルやラプトル、それ以外にも狼系の魔物なんかも出てきますが、今のところは順調です……昨日出てきたような、おっきな魔物も出てきませんし……
「まぁ、ここからの問題は、飛竜だな……」
「飛竜……えっと、最初のほうにでてきたワイバーンですか?」
「あぁ、まぁあのあたりでワイバーンが出るのはおかしんだけどな……」
「そうなんですか?」
「あぁ、ワイバーンはもっと高地で出てくるんだ……あんな低いところで出てくるのは滅多にない」
「そうなんですね……やっぱりこの山の状態っておかしんでしょうか」
「まぁ、生態系は狂ってるな……」
「大丈夫だよ、アンナさん、俺があなたを守るからっ」
「ひぅっ!?あ、ま、マグナスさん……あ、ありがとう、ございます」
急にあらわれたマグナスさんに驚く私……
「あ……」
「ん?どうしましたか?」
「えっと……ラニィさん……」
「ラニィ、あいつがどうかしましっ おごぉっ!!?」
「はぁ、どうやって逃げ出したの?まったく、馬車に縛り付けて置いたのに」
「ラニィさん、どうも……」
「アンナちゃーん、ほんとに何度も何度も何度もごめんねぇ……」
「い、いえ、大丈夫、です」
「じゃあ、これ持ってくねー」
ラニィさんは私に手を振り、マグナスさんを引きずって戻っていきました……今回は樽で殴られてました……ラニィさんって力持ちさんなんですね……
「ある意味関心するな……あそこまでタフなのは……」
「そ、そうですね……」
「ちなみに、あいつの相手をする気は?」」
「え、い、いやです……」
「そうか、わかった……まぁ、ただ、基本はあのラニィって子がどうにかしてくれるからな……直接手を出してこない限りは放置しておけ、場合によっては無視しろ、流石に手を出してくるいことはないだろ」
「わ、わかりました」
さて、それからもしばらく移動したわけですが……どんどん道が険しくなっていきます……
「こ、怖い、ですね……」
「まぁ、結構えぐい道してるなぁ……よくこんなところを通るものだ……誰も整備しなかったのか……」
「いやぁ、ここは何度も整備をしようとしたんですがねぇ、魔物の襲撃が激しく結局諦めたんですよ」
そういって声を駆けてきたのは、再び私達の雇い主である商人のノットさんでした……
「え、あっ、えっと、襲撃ですか?」
「えぇ、このあたりは危険な通路が多いにも関わらず、魔物が多いポイントなのです……なのでこの山越えでは一番危険なポイントと言えるでしょうね」
「そ、そうなんですね……」
「えぇ、なのでここからは特に注意して移動しなければなりません……アンナさんには申し訳ありませんが、治療をお願いすることが増えると思います」
「わ、わかりました、がんばりますっ」
「旅人さんもお願いしますね、あなたの戦闘の腕はとても期待していますので」
「えぇ、わかりました……こちらも同行させてもらってますし、しっかりと働かせてもらいますよ」
「えぇ、お願いします……いやぁ、あなたのような優秀な方にお金を支払わずに護衛してもらうというのは、悪い気がしてしまいますが」
「いや、そういう条件ですからね、気にしないでください」
「えぇ、ありがとうございます」
それから、2人の会話が終わったあたりで、前の方から声がしました。
「警戒ッ!前方にワイバーンを確認っ!」
「ふぇっ」
「来たみたいだな……」
「弓持ちと魔法使いはワイバーンの対処に出ろー!!」
周りから叫び声が聞こえてきます……冒険者たちが対応し始める……私は、動けないのでここで大人しくしてるしかできません……
「ギャギャギャァ!!」
「大体10匹ぐらいか……」
空を飛び回りこちらを狙ってくるワイバーンの群れ……そして何匹かのワイバーンはこちらに向かってくるのが見えました……
「ひっ」
「そこにいろっ!」
旅人様は走り出すと、突っ込んでくるワイバーンにとびかかり、ワイバーンの首を切り裂きました……
「ギャァアアアアアアアアアアア」
「うぉっ、一撃かよ……」
「赤い子猫の連中も対応しろっ!次が来るぞっ!!」
「わかってるっ!」
こっちに追加で2匹のワイバーンが向かってきます……ザンドさんが大楯を構えて立ち塞がると、大きな声をあげました。
「ふぁっ!」
「挑発だ……魔物を引き寄せる効果がある」
「そ、そんなのがあるんですね」
「あぁ、とりあえず残り1匹を対応するから、大人しくしてろよ」
「はいっ」
ということで、ワイバーンの片方が赤い子猫の人たちが対応してる間に、旅人様はまた走りだし、もう1匹のワイバーンの頭に剣を突き立てました……というか、やっぱり強すぎですっ!
「こっちはクリアっ!そっちはどうだっ!」
「こっち、うりゃぁあああああああああっ!!!」
「ふぅ、クリアですっ!」
「こっちのワイバーンは片付いたな……あっちは……援護はいるかっ!」
「すまん、こっちのヘルプに入ってくれっ!」
「わかったっ!」
「俺らもいくぞっ!」
旅人様は赤い子猫の人達と一緒にはしっていき、ワイバーンの群れに突っ込んでいきました……それから、十数分かけて、ワイバーンは全部倒すことができました……
「いやぁ、彼すごいですね……普通に一撃でワイバーンを倒せる人なんて滅多にいませんよ……もしかしてSランクの冒険者ですか?」
「え?あっ、い、いえ、わからないです……」
「そうですか」
いきなり、ノットさんに声をかけられてびっくりしちゃいましたが、どうにか答えました……うん、彼の冒険者としてのランクはしらないし、仕方ないよね?
「ただいま」
「おかえりなさいっ!お怪我はありませんか?」
「あぁ、問題ない」
そのあとは、他の冒険者で怪我をした人を私とカルナさんで治療して回りました……