目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報
13「温泉郷伯領消滅の危機」

 村で一番高い場所、教会。

 その尖塔に、鉄神1号がしがみついている。

 私をおんぶしたクゥン君が、尖塔の上へとぴょんぴょん進む。


「見てくれ」


 同じく【闘気ウェアラブル・マナ】をまとった脚で尖塔の上に上がったヴァルキリエさんが、私を鉄神の中へ招き入れる。

 乗り込むと、レーダーの画面が真っ白になっていた。


「……え、故障!? こんなときに?」


「違う」ヴァルキリエさんの声が、震えている。「レーダーは正常だ。相手の魔力反応が、大きすぎるんだよ」


 このレーダーは、魔力の大小で点の大きさが変わる。

 弱いゴブリンだったらゴマ粒程度。

 上位のオーガなら米粒くらいの大きさになる。

 ならば。

 いま、画面を覆い尽くしている、この『点』は?


 ――オォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン……


 そのとき、魔の森が嘶いた。

 魔の森上空が、黒い何かに埋め尽くされる。

 鳥だ。森中の鳥が、一斉に飛び立ったのだ。

 何かから逃れるように。

 何に?


 >telescope


 私がコマンドを入力すると、正面のモニタが望遠鏡モードに切り替わった。


「あれは……山? 魔の森の中に山なんてあったっけ?」


「あぁ……あぁぁ……」ヴァルキリエさんが震えている。「違う。あれは、地龍だ」


 そう、それは山ではなかった。

 生き物だった。





 地龍シャイターン。

 この世界を喰らうことすらできると言われる、四大ドラゴンの1柱。





 山とすら思えるほどの巨体を揺らしながら、魔の森に眠っていると言われていたSSSランクモンスター・地龍がこちらに向かって歩いてきている。

 ここ、温泉郷に向かって。

 その地龍が、ぐっと首を持ち上げた。

 モニタ越しに、目が合う。


「――ヒッ」

















 死ぬ。

 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される食い殺される踏みつぶされる蹂躙される絶対に敵いっこない!


 心臓が締めつけられる。

 上手く呼吸ができない。

 視界が狭まっていく。

 地龍の目、その一点以外、何も見えなくなる。


「――【精神安定リラクセーション】」


 涼やかな声。ヴァルキリエさんの声だ。

 とたん、ぱっと視界が開けた。


「――はっ」呼吸を忘れていたことを、思い出す。「はーっ、はーっ、はーっ」


 私の額は汗でびっしり。

 他のメンバーたちも同様だ。

 唯一、ヴァルキリエさんだけが、いつものように微笑んでいる。


「私が唯一使える魔法だ」づか顔でニヤリと微笑む。「悪かったね。私がみんなを安心させなければならなかったのに。――さて」


 ヴァルキリエさんが、私の両肩をぐっとつかんだ。


「戦闘の時間だ」


「…………は? た、戦うって言うんですか? アレと!? あんなバケモノと!? どうやって!?」


「それを今から考えるのさ」


「何をバカな――」


「エクセルシア嬢」ヴァルキリエさんに、真っすぐに見つめられる。「キミは、ここの領主だ」


「――っ」


「それに、ほら」


 私の隣で震える、カナリア君とクゥン君を示す。


「取り乱してもいられない。そうだろう?」


「そっ、そうですね」


 私は2人の頭を撫でる。

 そうだ。私は年長者だ。

 肉体年齢でも2人より年上だし、精神年齢に至っては1周りも2周りも上。

 生前の私は、カナリア君くらいの子供がいてもおかしくない年齢だったのだから。


「私は領都に戻る。旦那様がどう判断するにせよ、領軍を指揮しなければならない。本当は、ここでキミと一緒に戦ってやりたいが……すまないね」


「分かりました」


 震えそうになる声を、必死に抑える。


 ヴァルキリエさんが去っていった。

 いつも頼りにしていた、ヴァルキリエさんが。

 ……覚悟を決めよう。


「クゥン君は、温泉郷と村の避難誘導をお願い」


「っ、オレも戦います」


「ダメだよ」


「言ったはずです! 貴女がオレより先に死ぬことはありえない、と」


「ダメ。キミひとり増えたところで、アレがどうにかなると思う? それに、村人と商人たちの両方に顔が利くキミが、最も適任なんだよ。お願いだよ、クゥン君。お願い」


「くっ……」唇を噛んでいたクゥン君だが、やがて、うなずいてくれた。「分かりました」


 鉄神から飛び降り、温泉郷の方へ走っていく。


「カナリア君は、陛下と一緒に領都――いえ、王都まで逃げて」


「ボクも行く」


「ダメだよ」


「ボクも戦うよ」


「ダメだったら。キミは第一王子。この国の宝。キミを死なせるわけにはいかない」


「お姉ちゃんは一人で戦えるの?」


「っ。大丈夫だよ」


「こんなに」カナリア君が、私を抱きしめる。「震えているのに?」


「っ――だ、大丈夫。私は戦える」


「ボクは、お姉ちゃんがここの温泉を掘りだしてくれなきゃ、どっちみち死んでたんだ。この命は、お姉ちゃんに救われた命なんだ。だったら、この命をここで使うことに、何も不思議はないでしょ? それに、鉄神が1機と2機じゃ、戦力は段違いだ」


「だ、ダメだ!」私は、カナリア君にすがりそうになるのを必死にこらえる。「絶対にダメ」


「お姉ちゃん」諭すような、カナリア君の声。「ボクは、ここの温泉がなきゃ、長くは生きられない。地龍がここまで来て、ここをめちゃくちゃにしてしまったら、僕は長くは生きられない。これは、ボク自身のための戦いでもあるんだ。だから」


「っ……」


 気がつけば、私は泣いていた。

 情けない。

 こんな小さな子供に涙を見せるなんて。


「大丈夫」カナリア君が私の手を握る。「勝てばいいんだから。鉄神なら、地龍にだって勝てるさ」


 命を懸けた戦いが、始まる。





   ◇   ◆   ◇   ◆





「は、ははは……でかすぎでしょ」


 魔の森に入り、地龍シャイターンを見上げる。

 木々をなぎ倒しながら前進する地龍は、まさに山そのもの。

 実際、背中に草木が生えてる。


「まずは、ひと当たり」


 >manalbattle


 自動戦闘では単純なダッシュとパンチしかできないから、マニュアル戦闘モードに切り替え。

 私は大きく跳躍し、地龍の巨大な頭部へ着地して強打!


 ――ガァンッ!!


 まるで鉄を殴りつけたような感触。

 メインモニタの隅に多数の警告が表示される。


『右腕部損傷(軽微) 出力30%低下』

『本機では対象を破壊することはできません』

『魔力反応極大』

『退避を推奨します』


 退避だぁ?

 そんなことができるなら、もうやってる!


 地龍と、目が合った。

 たったそれだけで、ホブゴブリンのシャウトを軽々と上回るほどの圧倒的恐怖が私に襲いかかる。

 が、挫けるわけにはいかない。


 >mag /windcutter


 かまいたちが地龍の目に襲いかかる!

 ――その寸前で、光の盾が地龍のまぶたを覆った。

 かまいたちは光の盾に弾かれる。


 くそっ、こいつ魔法まで使えるのかよ!?


「ぎゃっ!?」


 すさまじい衝撃。

 天地が何度も引っくり返り、地龍の前足で払われたのだと分かる。


『左腕部損傷(重度)』

『左脚部損傷(中度)』


 私は空中で必死に姿勢を制御し、両足で着地する。


『左脚部損傷(重度)』

『右脚部損傷(重度)』

『戦闘機動を維持できません』


 バカな。

 ひと当たりしただけで、これ!?

 地龍には、まるでダメージを与えられていないのに。

 どうする?

 どうすれば。


 ――オォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!


 目と鼻の先で、地龍によるシャウト!

 私は心臓を鷲づかみにされる。

 動けない。

 怖い怖い怖い!


 地龍が、その、あまりにも大きすぎる前足を振り上げた。

 私は動けない。

 地龍が、私目がけて前足を振り下ろす!


『お姉ちゃん!』


 カナリア君が操る鉄神2号機が、私を抱えて飛翔する。

 間一髪、地龍の前足を避けることができた。


「あ、ありがとうカナリア君」


 サイドモニタに、カナリア君の顔が表示された。

 目が合う。


『ここはボクが食い止めるから。お姉ちゃんは逃げて』


 逃げる?

 こんな甘々ショタっ子を見捨てて?

 私はアラサー女子だぞ?

 それが、こんな5、6歳児に守られて、逃げ出すだって?


 ……いや、


「そうだね。分った。私は逃げるよ」


 カナリア君が、絶望の表情を浮かべた。

 が、それも一瞬のこと。

 一転、カナリア君が安心したような笑みになる。


『ありがとう』


 は、ははは……すごいや、カナリア君。

 こんな、こんなにも幼いのに、自分の表情を制御するすべを学んでる。

 帝王学って言うのかな?


「でも」私は、モニタ越しにカナリア君の頬に触れる。「私の退却は、一時的なもの。必ず戻ってくるから。だから、絶対に生き延びて。生きて、ここで待ってて」


『何か、するつもりなの?』


「フォートロン辺境伯に助力を乞う」


 フォートロン領都には、ヴァルキリエさん率いる領軍がいる。数千人もの少数精鋭将兵たちだ。

 それに、665人の奥さんたちがいる。治癒魔法持ちのクローネさんを始め、バトル向きの能力を持った奥さんたちは多い。

 それに何より、領都には巨大な温泉宿を出し入れしてしまえるほどの、バケモノじみた大容量【アイテムボックス】持ちのステレジアさんがいる。

 それらの戦力と鉄神1号・2号の力を結集させれば、あるいは伝説の大龍に抵抗することも可能かもしれない。


 だが、相手はあの愛沢部長だ。

 素直に力を貸してくれるとはとても思えない。

 とは言え、ここを突破されれば、次は領都にまで来るかも知れない。

 そう説明すれば、彼に協力してもらえる余地もあるだろう。


「できる限り急いで戻ってくる。でも、本当に一人で大丈夫?」


『何度でも言うよ。ボクはお姉ちゃんに命を救われたんだ。物心ついたころからずっとずっと生きているのが苦しくて、つらくて。ボクはそんな自分の命を、捨てたことすらなかった。はなから生きることを放棄していたんだ。そんなボクの命を拾い上げてくれたのが、お姉ちゃんなんだ』


「カナリア君……」


「ボクの命は、お姉ちゃんとともにある。お姉ちゃんが生きることを諦めない限り、ボクは絶対に生き延びてみせる。だからお姉ちゃん、お姉ちゃんは安心して、お姉ちゃんの戦いをして」





   ◇   ◆   ◇   ◆





【Side ヴァルキリエ】



 先触れ無しに訪問できるのは、2等級以上の特権だ。


「旦那様!」


 私が辺境伯の部屋に転がり込むと、辺境伯は心底嫌そうな顔をした。


「何ですが、騒々しい」


 分かっている。私は、この人に好かれていない。

 私が余計なことばかりして、彼の『友愛精神に満ちた世界』を乱しているからだろう。

 特に最近は、エクセルシア嬢周りのことで。

 だが今は、そんなことを気にしている場合ではない。


「地龍シャイターンが出ました。大至急、全軍を動かすご許可を」


「…………………………………………は?」


「全軍を動かすご許可を」


 やり方に疑問も多い辺境伯だが、十数年来、この地を魔の森の魔物たちから守護し続けてきた実力は本物だ。

 今回も、きっと、正しい采配を――


「なりません」


 辺境伯が、首を振った。


「全軍、領都の城壁に集結させ、地龍を迎え撃ちなさい。あぁ、獣人部隊だけは壁の外に出して、地龍を消耗させるために使いなさい」


 つまり、『獣人は全員死ね』とこの人は言っている。


「意見具申を――」


「認めません。行きなさい」


「打って出るべきです! 地龍の侵攻を遅らせ、バルルワ温泉郷の避難が完了するまで、もちこたえるべきです!」


「バルルワ温泉郷はエクセルシア = ビジュアルベーシック = フォン = バルルワ温泉郷伯の領土。我が軍が無断で入っては、宣戦布告無しの戦争行為に等しい」


「言ってる場合ですか!? 温泉郷には貴族家の客たちや、それこそ国王陛下と王太子殿下もいらっしゃるのですよ!?」


「他家のことは他家自身で何とかすべきでしょう。貴族家とは一つの国家。内政干渉はいけません」


「地龍は温泉郷を破壊した後に、ここにまで至るでしょう。やはり打って出て、領都から領民が避難するための時間を稼ぐべきです」


「領民の避難は許可しません」


「……………………は?」


「そもそも、地龍がここまで来るというのは仮定の話でしょう? 本当に来るかどうかも分からない地龍のために、領民を混乱させたくはありません」


「仮定に備えるのが軍事でしょう!?」


「本当に地龍がここまで来たならば、領民にも武器を取らせて戦わせれば良いでしょう」


「な、何をバカな……」


「バカ?」辺境伯が目を見開く。「僕のことを、この、フォートロン辺境伯家当主のことを『バカ』と呼びましたか? マイナス100友愛ポイント」


「っ。承服いたしかねます! 申し訳ありませんが、私の独断で軍を動かさせていただきます!」


「ならんと言っているだろう!」


 辺境伯が机を叩く。

 ばんばん。ばんばん。

 癇癪を起した子供のように、何度も何度も机を叩く。


「相変わらず分からんヤツだな、お前は! 領民を避難させて、そいつらがちゃんとここに戻ってくる保証は? 領都が地龍に破壊されたら、復興するのに何年かかると思っているんだ? そもそも、復興させるための金なんてどこにある!?」


 貴方が贅沢三昧を止めれば良いだけでは?

 そう思ったが、言ったところで意味はなさそうだ。


「領土と民! この2つが揃って初めて、領主は領主たり得るのだ。外敵から身を守るための壁! 壁の中で籠城できるだけの備蓄と設備! これらがあるからこそ、領地は領地と呼べるのだ。ここ、領都フォートロンブルグの存在こそが、家門の権威の源泉。ここを放棄するなどありえない!」


 ……あぁ、そういうことか。

 この人にとって領軍と領民は、自分の地位を維持するための道具でしかないのだ。

 そして、それ以外のことに領軍や領民を使う気は一切ないのだ。

 辺境伯としての地位を維持するために使えないのなら、私たちの命はちりあくたに等しい。

 いや、他領の手に渡ることで、相対的に辺境伯領の力を削ぐことになる害悪、とすら考えているのだろう。

『領民がちゃんと戻ってくる保証は?』なんて言っているくらいなのだから。


 改めて、幻滅した。


 腰に佩いた剣の重みを意識する。

 どうする?

 このままでは、フォートロンブルグが滅びかねない。

 人が死ぬ。たくさんの人が。


「こうしてはおれん。荷物をまとめなければ。おい、ヴァルキリエ。ステレジアを連れてきなさい」


 この男は、領民を盾――時間稼ぎのための肉壁にしようとしている。

 ならばここで、いっそ……。

 私は反逆者として処刑されるだろう。だが、事が露見するまでの間に軍を掌握し、地龍戦を指揮することはできる。


「……どこまでも愚かな女だな、貴様は本当に」


 私が抜刀しようとしたその瞬間、辺境伯が左手を掲げた。

 はめ込まれた結婚指輪が怪しく輝きはじめる。


「【フォートロン辺境伯にしてフォートロン家の家父長権たるコボル = フォン = フォートロンが所有物に命ず――隷属せよ】」


 短い詠唱。

 とたん、私の体は動かなくなった。


 ……服従。服従服従服従服従服従服従服従服従服従服従服従服従絶対服従絶対服従絶対服従絶対服従旦那様には絶対に逆らってはならないすべて旦那様の意のままにしなければならない自我を持ってはならない何も考えてはならない私は奴隷だ私は奴隷だ私は奴隷だ服従服従服従服従服従服従服従服従服従服従!


 私の自由意志は、どす黒い波に塗りつぶされた。





   ◇   ◆   ◇   ◆





 気が付くと、私は中庭に立っていた。

 ……私は、私は何をしている?

 運んでいる。辺境伯の部屋を飾っていた豪華な調度品を。

 中庭では、何十人もの妻たちが、屋敷中から金目の物を中庭に集めるため、慌ただしく働いている。


「あらあら。ヴァルキリエったら本当に【隷属】されてるじゃない。何やったのよ、アナタ」


 話しかけられ、茫洋とした意識のまま声の方を見てみれば、ステレジアが立っていた。


「ほら、貸して。――【アイテムボックス】」


 私が運んでいた調度品が、ステレジアが持つ収納空間へと吸い込まれていく。


「早くしなさい、ステレジア! まだまだ高価なものはすべて収納するのですよ」


「分かっておりますよ、旦那様。ちゃんと言うことを聞きますから、その指輪をちらつかせるのはやめてくださいな」


 ステレジアと辺境伯が、何か言い合っている。


「【隷属】されたあとって、丸一日は吐き気が止まらないんですから」


【隷属】……そうか、辺境伯が契りを結んだ相手に強制的に命令を聞かせることができるという、あの秘術か。

 それを、私は使われてしまったのか。

 ……当然か。

 私は、辺境伯を斬り殺そうとしたのだから。


 あぁ、だが、くそっ、体の自由が聞かない。

 今も私の体は、辺境伯が命じるまま、家財道具を中庭に運んでいる。

 こんなことをしている場合ではないのに。

 バルルワ温泉郷では、今もエクセルシア嬢が命を賭して戦っているのに!

 今すぐにでも、領軍を率いて加勢にいかなければならないのに!

 どうすればいい、どうすれば。

コメント(0)
この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?