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第4話 作り方。(二次)

 二次の場合は、多少作り方が変わってきます。

 長さで書く、というところは一緒なんですが、そもそもの設定をどれだけ叩き込むか、が一番の問題なんですね。

 そのエネルギーを一次の設定にもってこれれば!

 なんですが、それができないから作家になってねえんですがな(笑)。


 二次はまずモチベーションが来ます。

 簡単に言えば「おおおおおおおおおお?」です。

 いやそれでもおかしいな。

 pixivに置いてある作品ごとに行ってみますと、やったことがあるのは。


・タイバニ

・昭和ライダー

・幽遊白書

・ヒカルの碁

・リボーン

・009

・銀英伝


 ってとこですか。

 動機がそれぞれ違うんで何なんですが、基本は「終わった後の話」と「隙間を埋めたい」ですな。

 ともかく作品を見て見て見て見て資料をきっちり読み込んで、頭の中に叩き込んで、どう動くかおかしくない様にまで血肉になったら、その時点でやっと文字にしてました。

 一次に比べて何ですかこの設定温度の違いは。


 まあ一番読まれているのは幽白の話だと思います。

 これは「空白の一年を埋めつつ推しカプをちゃんとくっつけたい」という思いで書いてました。

 あのマンガは最後の辺りがもう何というか、すぽーんと時間が飛ぶのに、やたらと思わせぶりなエピを配置してくれたので、つなげてみたいと思ったんですね。

 なおワタシは基本的に連載時には読んでません。

 書いたのはそーとー後です。

 しかも無茶苦茶安くまとめ買いした「読めればいいレベル」コミクスを隅から隅まで読み込んでました。

 まーpixivには作品数が無いおかげで未だに読まれてるようです。


 タイバニはリアル視聴組だったんですが、書き出した時点でまだ話が終わっていなかったので何人か女体化させました。

 この作品は何故かかなり早く女体化現象がその界隈でもできてたんですよ。

 そんでそこに乗ったんですが、ワタシは「一人だけ女体化」に首をひねるので、メインを性別転換させる時には周囲もあちこち変えてます。

 なのでバニーちゃん+スカイハイ+ルナ先生が女性です。

 あと「シュテルンビルトの周囲には何もない」的に世界を変えてしまいました。

 あの話は設定がめっちゃ曖昧でしたので、そこに付け込んだ感じです。

 隙間産業的というか。


 銀英伝は長いシリーズ二本書いてるんですが、その片方では色々性別転換させています。

 その場合、「全く原作とは違うIF」である、ということを気持ちの免罪符にして、好き勝手にお話を作りました。

 大概ちゃぶ台ひっくり返してます。

 銀英伝ではそもそもアムリッツァで人が沢山死なないようにするにはどーするか、というのを考えてたらこうなった、話でして。

 人の動作が少ないですー。

 もう一本は藤崎竜連載のアレを見て…… ローゼンリッターがあまりに族っぽいので、そのインパクトで現パロができてしまいました(笑)。

 これは普通に楽しく。

 なお銀英伝に関しては、大学生の時に7巻まで出た時点からリアルタイムで読み出した勢で、原作を二度売って三度買い直し、脳内で戦闘場面が浮かばないのでOVAが出た時にありがたやと思いましたよ。

 何せ1巻の冒頭が戦闘だったので、2巻から先に読み出した奴ですから。

 それからもう道原版、90年代同人誌、OVA、藤崎版と延々見てきた訳です。

 ……ノイエはですね……

 あれは紅茶を淹れたカップがマグカップだった時点で見なくなりました。

 あくまでワタシのこだわりです。

 紅茶のカップは重要アイテムです!


 ヒカ碁は未来IFばなしを長々と書いてました。

 誰かと誰かがくっついて、その後に結婚して子供ができて~という奴です。

 「2030年の夏休み」がタイトルでしたので、……あと数年もすれば現実になってしまいますよ、時間だけは。

 ただ!

 さすがにそれを書いた2003年辺りには、まだ三人で一つの家族を作ろうってのはなかなか珍しかった様子。

 なので「アキあかヒカ」であり、「楊角+お友達結婚奥さん」という三人カプに。

 ワタシの解釈ではこれかなあ、と思った訳ですがね。

 ただし子供世代「だけ」の話になった時、途中でもやめました。

 もうそこまでいくと二次ではなく1.5次になってしまいます。

 そらあかん、というのがワタシのポリシーでした。


 逆にリボーンは「過去話」を書いてました。

 親父とか前世代の。

 あれはあれでそもそも話がギャグ→シリアスバトルに転換したマンガだったので、そこまで設定煮詰めてなかったんだと思います……

 となると、こっちも「こいつ本当に人間かキャラ(雲雀さん)」を「人間じゃない存在」にシフトチェンジ。

 書いていない部分を補完して、ついでに言うと「系図」まで作りました。

 ただしその系図を作りきった時点でエネルギー切れ(笑)。


 昭和ライダーがたぶん、一番労力と金使ってます。書くためだけに(笑)。

 このモチベは「仮面ライダーSPIRITS」と「ハイブリッドインセクター」ですね。

 でも「そのパロ」にはしたくなかったので、1号~10号までのビデオテープを安く仕入れて全部見ました(笑)。

 今でも「VHSを焼いた」円盤を持ってます。

 たぶんワタシ的には昭和特撮はブラウン管のあの世界なので、それでじゅーぶんな気がします。

 あ、9号だけは無理がありました…… 必殺技連呼は度を越すと辛いんですよ……

 無印はよく浜名湖のあたりでロケがあったようで、今はもう無い過去の地元の景色が入っているのが嬉しいですね。

 そんで講談社かどっかの性能だの何だのまとめた資料本と、過去のコミカライズ的なものを集めて読みまくった上で、「彼等が一つの島を買い取って一緒に暮らしていたら」という前提の未来IFを考えた訳ですよ。

 あとは当時の同人友達と設定と年表をチャットでどんどん話しながら作って、その上で書いてました。

 基本担当するライダー(というかカプ)を決めておいて、その反応を見てまた書く、という作業は楽しかったです。

 ただやっぱりワタシは他人と組むのは合わないですね。

 もの凄く密度の高い作業でしたが。

 すぱっと辞めたので、資料は当時の同ジャンル知り合いにあげました。


 ちなみにこの二次(と、一次でもモデルがあるやつ)に対する姿勢がですね、その後大学院で吉屋信子を研究する際に「同じじゃん」と思ったこと!


 009に関してはー。

 RE:が出てきた時に書いたんですが、あれはもう長いつきあいのマンガとアニメでしたからねえ……

 小学生の時に単行本読みふけった類いですし。

 格別に資料なしでもだいたい染み込んでましたから、脳内彼等を動かせばとりあえず話になりました。


 ともかく新規のものを書く時には、資料の読み込みが激しいです。

 だけど基本的には「書いたら驚かれるかなー」だった(喜ばれる、ではない(笑))のかも。

 その辺りは一次と違いますね。


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