まあ最初にやっぱり書きたいのは。
「評価はわかんねー」ですね。
ワタシが一番一次を書きまくっていたのは20代後半から30代です。
んで、基本は「投稿」でした。
今の様にこういう簡単にWeb小説サイトに出して皆がやってきてそれなりに見てくれる訳ではなし。そもそもそれ以前はネットもなし、という時代となると、まずは「プロになりたい!」ですわな。
ということで、よく「~賞」に投稿はしてました。
まあ回数出していたのは、「コバルト」と「小説ウイングス」それに「ジャンプ小説大賞」でした。
当時ですから、ライトノベルっていうよりはジュブナイル、ですね。
大人の小説の方には出さなかったのか、と言えば。
「男女恋愛」がネックだったんですよ!
ワタシにはあの感情が本当によく分からなかったので、「つくり」ではバレるなー、というのが本音。
まああと、現実を直視するのを無意識に避けていたことから、「こっち書いても仕方ねーなー」と思ってたフシが。
あと単純に面白くなかったんですよ…… 所謂文芸のベストセラーとかが……
実際今でも読んでませんしね、男女恋愛とか生活とかそういう文芸ものは。
否定はせんですよ、ただ分からないんです。共感できない。
共感できないから、観察対象としてしか読めないんです。
―――の中で書いたとこで絶対評価されるとは思えなかったし。
やっぱり書いてて楽しいのがいいし。
結果としては、まあだいたい当時は投稿すると確実に一次は通ってました。
何と言っても当時は投稿の絶対数が違います。
ただし、二次→三次→最終候補である集英社系と、四次くらいまであるウイングス系では、相当何か読み方が違ったのではないかと。
コバルトに関しては、当時の知り合いの作家さんが一次の下読みをした時のことを聞かせてくれましたな。
誰が下読みに当たったか+きちんとルールを守って書けているか+おはなしになってるか、でだいたい通るんですよね。
でまあ、当時のワタシは出したら大体一次は通ってました。
なので「あー形はできてるんだなあ」と。
で、それ以上となるとですね。
たとえばバンドばなしですが。
だいたいあれはウイングスに出していたんですが、二次三次でしたかな。
最終的には「クロール」っていうカナイ君視点の話は最終選考に残りました。
ただ「純文学的」と書かれ、「ええええ?(笑)」となった記憶が。
今思えば、純文というか、「ライト文芸」ですな。当時はそういうジャンルがまだなかったんで何ですが。
同時にそれとFTの「西向きの窓を開けて」。これは「ご都合主義だが一貫したものがある」という感想がもらえました。
まあ、毎回毎回投稿していたからごほうび、という感じはしました……
コバルトは「未来史の中の建築もの」の「君がいる空の下」で三次落ちが一番。
ジャンプ小説大賞では最終候補。
一番手が届く「かも」だったこの賞は、選考の時に使う冊子を後でくれたので、この回は松原真琴氏他全部で5人の作品をまとめて読めたのは興味深かったです。講評の方は、まあだいたいいつも言われるのですが「独りよがりの面」を指摘され。
大沢義昌先生から直接の指摘! というのは嬉しかったです。
初めての経験だったのは「編集部から電話が来た」ことですね。
何とも言えない幸福感がありましたが、終わりを告げるのもそれで。
ですがまあ、そこで「何かまた原稿見てくれますか!」「何でもいいから書く仕事ありますか!?」とかその編集者さんに食い下がったら、何かしらの展開はあったのかもしれません。
が、それをしなかった。
できなかったんですよ。
そこでワタシは「あ、自分プロ無理なんだ」と思ったという次第。
「何でもします!」みたいな執着心が無い時点で、ワタシには無理だと思ってしまった訳ですよ。
それと。
↑でそこまで行けたのは「3days~あるいはまだ見ぬチューリップ」というはなしなんですが。
他の話と比べて、決して自分としては面白くないんですな。
どうしても「これで高校生の行動としていいのか?」と思いつつ、じゃあ違うパタンは思いつかないという。
それでも自分としては「できるだけ客観的」を心がけたおはなしだった訳です。
が、それでも「独りよがり」な設定だったり説明が足りなかったり、という講評。
編集部からは「キャラの描き分けができていない」だったかな?
他者からの意見を聞かなくてはならない訳ですね。
この視点が、とか色々。
ではそれを聞けるか自分? というと……
無理です。
メンタル死ぬ。
色々あった今なら「お仕事」なら聞けますが、当時ですから、まだ「作品への評価」と「自分自身の価値」がごっちゃになっておりましたので、少しでも否定されるともう凹む凹む。
価値観とかそーいうものを自分の中から絞り出した訳ですから、そら仕方ないですよ。
例えば、バンプの「K」モチーフで「眠っている場合ではない」と話があるんですが、友人に「描写が少ない!」と散々ダメ出しされたら、その作品自体が嫌いになりました……
そしてやっぱり説明を増やした話自体は今読んでも面白くない。
そういうとこでぶつかった時に「もういやだあああああああああ」になったらワタシの気持ちのはけ口が何処になくなるーーー
で、小説書きは一番の「趣味」になったわけですな。