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※第二十一.五話 唐変木

 第十八話のおまけ。

 ゼノン視点です。



 ルーカスと銀髪の歌姫ことイリア。

 隣で繰り広げられる二人のやりとり、満開の花が飛ぶような雰囲気に、ゼノンは砂を吐きそうになった。



「ねえ、ルーカス……君、本当に気付いてないの?」



 ゼノンはルーカスに問い掛けた。

 対するルーカスは全く心当たりがないのだろう。


 目をまたたかせ、いぶかし気な表情だ。



「何の事だ?」



 開いた口が塞がらないとはこの事だ。

 何故こうも鈍感なのか。


 彼女の前で見せる表情と普段の表情の違いに、自分では気付かないのだろうか?



(それともわざとか?)


「……いや、何でもないよ」



 面と向かって言ったところで否定するだろうし、わざわざさとしてやる程お人好しではない。



(この唐変木とうへんぼくはいつになったら気付くかな?)



 ゼノンはにっこりといつものスマイルを浮かべて見せた。

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