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神隠しに遭った少年 22

 雪芭は電話口からする隼政の声に応答する事すら忘れ、ただレスから目が離せなかった。果たしてこれは真実なのか、噂の噂から生まれた都市伝説の類なのか――。




「隠れが……神隠しの始まりだって? そんな事今まで生きてきて、一度も聞いた事がない。何が、一体全体どうなってるんだ……」




 受話器が手からこぼれ落ちた事にも気づかず、携帯を握りしめた。





 何かが、おかしい。





 雪芭は、知らず知らずのうちにコートを掴み、携帯だけ持って家を飛び出していた。






 確信はなかったが、間違いなく何かがある。





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