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第125話 ダブル告白

【ハンバーガー屋マグロナルド】

その頃、亜沙美と昼ごはんからのデートを約束していたロミータは、ちゃんと時間通りに亜沙美の家に到着し携帯をワン切りして数分間待っていると亜沙美が現れた


「やっほー!ロミータちゃん、お待たせぇ♪」


「今日も会えて嬉しいわ♪」


(けど亜沙美は普段着と…変わらないわね…ロミーとのデートなのに、あまり意識はされてないみたいね…むぅ)


昨日、亜沙美に「同性だけど亜沙美の事が大好きなの!」とカミングアウトしたロミータ。ソレを一応受け入れてくれた亜沙美だが…


「お昼ご飯は何処にするのぉ?」


と聞かれたロミータの提案でハンバーガー屋に来ているのだが…ロミータはやや不満そうだ


(思い返してみたら…亜沙美から恋人付き合いを正式にはオーケーされてない有耶無耶(うやむや)な状態なのよね…これは駄目だわっ!)


「どうしたの?元気無かったりするぅ?」


「えっ!?うぅん、そうじゃないの…ほら、夏休みは明日までじゃない?だから亜沙美とのデートを何処にしようか?とか、考えてたのよ…あはは…」


亜沙美からもシッカリとした恋人宣言をもらわなければ、1人よがりになってしまう!と考えたロミータは、今日2人で何処へ遊びに行くか?真剣に悩んでいたのだ




【なばなの里】

三重県の北部、長島町にある【なばなの里】

美しい花がたくさん見られる場所である


「すっごーい!1面お花だらけだね、ロミータちゃん♬」


(それにしても昨日の【椿大社】といい、今日の【なばなの里】といい、ロミータちゃんのセンスって予想外だなぁ)


亜沙美(じぶん)よりも上を行くチャンネル登録者を誇るロミータだから、もっと若者に人気の流行りのスポットばかりを選ぶのだろう。と思っていた亜沙美は、ロミータのデートスポット選びに驚かされていた


「そうだね。亜沙美が喜んでくれてロミーも嬉しいわ♬」


(花畑の中を優雅に歩く亜沙美……くうぅ!可愛いわ!まるで天使のようね♬)


大好きな亜沙美が、嬉しそうに1面花の中の世界を歩いている。その姿に満足なロミータだったが…今回の目的を思い出した


「あっ!1凛落ちているわ…そうだ!ねぇ亜沙美、ソコに座ってくれない?」


「ここ?」


広大な花畑なので、所々にベンチが用意してある。紫色の座布団が置かれているとこに亜沙美に座ってもらい、正面から先ほど拾った花を亜沙美の髪に刺したロミータ


「すっごく似合ってるわ!亜沙美、天使みたいに可愛いわよっ!」


「えっ!?えっ…そうなの?なんだか照れちゃうなぁ…」


「スマホで撮っても良い?」


「(// ^//)うん…後で私にも頂戴ね?」


「分かったわ…じゃあ撮るわよ?はい、チーズバーガー!…パシャ!」


早速撮った写真を見せるロミータ


「(*´ ˘ `*)えへへ…なんだか照れくさいなぁ…」


「ううん!亜沙美は本当に可愛いわよっ!でね亜沙美…1度で良いから…ちゃんと亜沙美から返事が欲しいんだけど……」


「な、何をかなぁ?」


突然ロミータが真剣な顔を向けてきた。ベンチに座る自分(あさみ)を見下ろして、凄くマジな顔をして言っている


(きっと…大切な話なんだ…ちゃんと聞かなきゃだよね?…)


ロミータは「亜沙美と自分(ロミータ)は恋人だと考えて良いんだよね?」と切り出そうとしていた




【立華家】

一方、突然訪ねてきた太一を部屋に残した状態で着替えをし、緊張のあまり喉が渇いた梨香はコーヒーを用意しに1階へ降りていた


「どうしたんですか?梨香お嬢様…」


「太一君と私(わたくし)の分のコーヒーを用意しようと思って…」


「言ってくだされば、ご用意致しますのに…」


「うぅん!私(わたくし)がいれたのを太一君に飲んで欲しいんですの!」


「そうですか?…なら、美味しいコーヒーの煎れ方を教えさせていただきましょうかね?」


「有難うございます!佐藤さん♬」


5年間の闘病生活と1年間のリハビリと勉強漬けだった梨香には、女の子が自慢出来るような料理の腕は無い


家政婦の佐藤さんに教えられながら、好きな太一の為にコーヒーを用意する梨香。そんな娘(りか)の甲斐甲斐しい姿を隣りの部屋から磨りガラス越しに見つめている梨香パパは、嬉しさと感動のあまり1人静かに涙を流しながら天を眺めた


「母さん。俺たちの娘は立派に育っているぞ!」


病気で死んだ天国に居るであろう奥さんに、静かに報告をする梨香パパだった




【梨香の部屋】

「ガチャ…お待たせ。コーヒーと有り合わせだけど、クッキーを持ってきましたわ。一緒に楽しみましょう!」


「あ、あぁ、そうだな…」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「うん、梨香美味しいよ。もしかして、このコーヒーは梨香が?」


「そうなの。佐藤さんに教えてもらいながら煎れたのよ。喜んでもらえて嬉しいわ」


2人は静かにコーヒーとクッキーを楽しんだ

その時の太一の様子を静かに見つめる梨香


(美味しそうに飲んでくれてる♬)


今までなら、こんなひと時で満足していた梨香だったが…先程のロミータの言葉が脳裏をかすめた


「はっ!あんな主体性の無い男の何処が良いのか分からないわっ!」


(確かに太一君からアクションを起こしてくれる事って…あまり無いかも知れない。それに…この前のKissの事もあれから聞かれてないですし、求められてもいませんわ…)


「あ、あの太一君?」


「そ、その前に俺から1つ良いかな?」


いつもは、まず相手の話を聞いて様子をうかがってから話し出す太一が、珍しく梨香の話を遮って話してきた


「な、何かしら?」


「あの、さ…スポーツジムでKissしてくれただろ?…その、今更なんだけど…俺凄く嬉しかったんだ!…あれって、つまり…梨香は俺と付き合ってくれる?…って事で良いんだよな?」


「┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈」


(Σ(゜□゜)あっ!!先に言われてしまいましたわ…どうしましょう?)


どうやって切り出すか悩んでいた梨香だったが、太一に先手を取られてしまった。自分が聞かれた場合の返事をシュミレートしていなかったので…何と返事をすれば良いのか?言葉が出てこなかった


「…ち、違うのか?…もしかして、からかわれたのか?」


「…(*´ ˘ `*)えへへ。そんなハズないじゃないですか!私(わたくし)は、ずーっと前から太一君の事が好きだったんですのよ♬」


「そ、そうなのか?」


「…不束な女ですけど太一君の彼女にしてください。大切にしてくださいね♬」


嬉しさのあまり、梨香は少し悪戯っぽく笑った。太一の方も一世一代の覚悟だったようで、酔い返事をもらえてチカラが抜けてしまい梨香が座るベッドの端に、並ぶように着席した太一


梨香と太一は同じベッドの端に、約10数センチの距離で横に座った

そして…2人はゆっくりと互いの顔を見つめ合った




続く

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