【学校の怪談 魔の13階段で起こる事故編】
ホラー系のゲームだが激しい操作を必要としないゲームならば…と選んだ学校の怪談を配信プレイし始めた亜沙美
「お水飲ませてね。ゴキュゴキュ…
(ノ◎ヾ)…ぷはぁっ!…何だか今夜は喉が渇いちゃうなぁ…どうしたんだろ?」
✱「もぉビビってるよw」
✱「緊張してんねぇ…」
✱「あんま飲むと漏らすぞ」
✱「可愛い声で鳴いて欲しいな」
✱「アミちゃん水か、良いな」
「ε٩(๑>ω<)۶з もぉ!みんなエッチぃ事、期待し過ぎだよぉ!子供じゃないんだってば!」
個人勢のVTuberの女性は、もっぱらセクハラ紛(まが)いのコメントを受けやすい。という事は配信活動を始める前に下調べした時に知ってはいたのだが、まだ日が浅いからだろうか?あまりの多さにため息が出そうになる亜沙美…
画面クリックシステムのこのゲームなら、スピードや正確さを要求されないから余裕だ!と思っていた亜沙美だが、丁寧に作られた雰囲気ある演出に既に緊張している亜沙美
「この階段が1段増えて13あった時に、事故が起こるらしいからな。万が一13あっても絶対慌てるなよ。何かあったらスグに報告な」
オカルト部の部長はオカルト好きな反面、慎重な人なので最悪の事態を想定して行動している
「…7…8…9…10…11…12……部長。何回登っても12段っすよ!」
「もぉ終わりましょうよ〜足クタクタ〜」
何度も登り降りを繰り返したが…何回登っても12段の階段だった。時刻は間もなく夕方だ。陽が沈み始め辺りはオレンジに染まっていく
私も12段しか確認出来ないが、副部長として最後にもう1往復しようと2階の方へ向き直した時………「ガシッ!!」
「あびゃー!な、何?はぁはぁ…」
✱「ビビんの早えーよ」
✱「悲鳴助かる!」
✱「声でっけぇ」
「何も無さそうだな。一休みしたら今日は終わりにしようか?」
「さ、最後にもう1往復だけしてみます」
(今誰かに肩を掴まれた気がしたんだけど…)
「はぁはぁ…はぁはぁ…」
✱「まだホラー要素ないけど大丈夫か?」
✱「もうヤバいんか?」
✱「漏れそう?」
「こんなゲームでビビって漏らしたりしませんっ!」
(や、ヤバイ!さっきから緊張してて水、飲み過ぎちゃったかも…くうぅ…オシッコが…だいぶ溜まっちゃってる、このままじゃ我慢出来ないよぉ)
「ね、ねぇ…1度saveして一休みしない?」
✱「配信開始してまだ10分だぞ?」
✱「トイレですか?」
✱「1時間枠の配信でか?」
✱「アミー水、販売希望!」
「アミー水って何よ!?……そ、そうね。流石にちよっと早過ぎるよね。あはは……半分の30分経ったら一休みさせてね。ね?」
✱「マジかよww」
✱「まだまだ配信初心者やな」
✱「もうちょい気張れ」
✱「体調悪いのか」
【10分後】
結局、もう1往復してみたものの何も無かったので、その後一休みもしたし今日は解散に決まった。私も1階に降りて帰ることにした
(まずい…マズイ…不味い!!半分の30分まであと10分もあるけど…オシッコの我慢がもうそろそろ…)
✱「口数少ないな」
✱「気分悪いとか?」
✱「マジでトイレ?」
✱「漏らすなら売れよ(笑)」
「らいじょうぶよ…もう少し…我慢できるんらから…ひゅ…ふひゅ……」
✱「女の我慢し過ぎは身体にわるいらしいから、無理はアカンで」
✱「尿瓶(しびん)の用意してる?」
✱「音、聞かせてよ」
✱「膀胱炎になるぞ」
「んもぅ!大丈夫ぅ!えーっと…
「私は帰るつもりで、3階から2階へ降りる為の階段を降り始めました…」…ほらね、ちゃんと読めてる…でしょ?」
✱「ヤバそうやなw」
✱「1万なら出せる」
✱「俺は2万出すぞ!」
✱「我慢せんでええんやで」
「何の値段を言ってるのよっ!?もぅ…はぁはぁ…大丈夫だってぇ!…はぁはぁ…」
(もう少しで30分になる。一応配信者として頑張ったと言えるよね?だから、もう少しだけ我慢しよう…我慢出来る!)
本当は…かなり我慢の限界に来ているのだが…トイレが気になりだした辺りから、視聴者やチャンネル登録者が増え始めている事に気が付いた亜沙美は、トイレ休憩を言い出すタイミングを見失っていたw
続く