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第9話 学校の怪談

【学校の怪談】

「さーて、今夜はこのゲームをやってくよぉ!

【PUSH START】

……………………………………………

えーっと…なになに…

「このゲームは画面内の怪しい箇所をクリックして物語を進めます。各章ごとにいくつかのエンディングがあり、七章全てのGoodendingを達成すると、シークレット物語が解放されます」…か、七不思議をテーマにしてるんだね…何だか思ってたよりも簡単みたいだねぇ♪」


✱「また鳴いてくれな(笑)」

✱「甘く見るなよ」

✱「今の子って知ってんの?」

✱「トイレ行ったか?」

✱「初見です。声 可愛いね」


「初見さん、ありがとう!チャンネル登録、高評価お願いしまーす!それと、今までチビってませんからねっ!それで…どんな話があるのかなぁ?…


〇無人の放送室

〇魔の13階段で起きる事故

〇まさぐるグンテ

〇踊り場の大鏡

〇見つめてくる絵画

〇異世界に通じている開かずの間

〇夜に徘徊する人体模型

…の7つか…割とよく聞くモノばかりね。人体模型の話は知ってるよぉ!……【まさぐるグンテ】って何??」


✱「軍手じゃね?」

✱「アミちゃんをまさぐりたい!」

✱「あ、俺も!」

✱「モミモミモミモミ」


「なんか…エッチぃコメント多くない?あれ!?学校の怪談で有名な【トイレの花子さん】が無いね?なんだろ?」


✱「シークレットじゃね?」

✱「その話は別タイトルじゃね?」

✱「別作品かもね」

✱「それで1個作れるよな」


「あーなるホロね!ん〜じゃあ、まずはどれからプレイしようかなぁ?……みんなはどの話をやって欲しいとかある?」

(苦手なアクションやシューティング要素は無いし、聞いた事あるようなタイトルばかり…これならアタシでも楽勝じゃん!やった!)


今までの失態がクスリになっていないようで、またも亜沙美はやる前からお気楽思考になっていた


「とりあえず…【魔の13階段で起きる事故】からやってみようかな!」


✱「あんま怖くなさそうな」

✱「12段のが13あったらヤバイ奴やろ」

✱「エロくねーじゃん」

✱「緩そー」


「怪談ゲームだって!エロさは要らないじゃん!ナニ期待してんのよっ!」


今日の亜沙美は(このゲームなら余裕!)

と思い込んでゲームを始めたのだが…



「私の通(かよ)う高校には、ある怪談話がある…どの学校にも似た様な話はあるのだろうけど…私の高校では1階が1年生の教室

2階が2年生

3階が3年生の教室となっているのだが…2階から3階へ行く階段のところで、過去に3回も事故が起きているのだ。しかも決まって夏休みの間に……

私はオカルト研究会の副部長をさせられている。この夏休み、部長の提案で13階段の検証をする事になった」


手書き風の校舎の描写に、人物は黒塗りされていた。BGMには静かな風きり音とセミの声が響き、いかにもホラーゲームをしているという雰囲気を上手く醸(かも)し出していた


✱「雰囲気あるな」

✱「昔にこんな感じの無かった?」

✱「アミちゃん生きてる?」

✱「トイレ行っといたか?」


「だ、大丈夫よ……何よ、思ったより怖くなさそうじゃない…ら、楽勝ね…あはは…はは…」


✱「あー駄目そうだな」

✱「今日も鳴くな」

✱「ニヤリ(。-∀-)」


今回も懲りずに苦手なホラーゲームに挑む亜沙美。雰囲気のあるゲーム作りに、恐怖展開が発生してないうちから緊張しているのが声に現れていた

今夜こそは無事に配信を終えたいと願っている亜沙美だが、視聴者(リスナー)は彼女がみっともなく慌てふためき、可愛い悲鳴で鳴いてくれることを期待していた




続く

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