第19話 魔王復活! (2)
「ん? 儂は前世のお前等の主だった男、董卓仲穎だ。だから何でも分る……。それに儂は生前何百人もの娘を性奴隷にしていた男だから、今でも若い娘には目が無いから直ぐに分るのだ……。なぁ、李儒先生、そうだよ、のぅ?」
儂は娘化した樊稠の問い掛けに対して、ニヤニヤといやらしく微笑みながら答え。儂の軍師で側近をしていた李儒の奴へと話しを振った。
「えっ、あっ、はい、閣下。その通りでございます……」
李儒の奴は儂が可愛がり、遊んでやるから、今直ぐ来いと呼ばれ、悩んでいるのか? 自分の顔色を変え、下を向き、萎縮したように可愛く震えていたけれど。儂に話しを振られ顔を上げ──言葉を返してきた。
それも相変わらず泣きそうな顔で、震え、怯えながら返してきたから。儂は愉快で仕方が無いのだ。
だって晩年の儂は自分との交わりを嫌がる娘を強引に凌辱するのが好きでな……。その後儂の事を未だ受け入れぬようならば剣を使用して手足を徐々に落としていき、娘が泣き叫び、狂う、の見ては楽しんでいた、この世界で言うサイコパスみたいな男だったからのぅ。
それを知っている李儒の奴が上田仲穎の心の奥底に、この儂、董卓仲頴を己の身を捧げ、呪術を使用して、張繡達と封印したのだろう。上田仲穎が前世の儂のように猟奇的な殺人者になってもらっては困るからのぅ……。
李儒はどうも上田仲穎の事を好いているようだからのぅ。自分が上田仲穎から嫌われ、恨まれようが、殺人者にはしたくないから。儂の旧臣達の転生者を使い、虐め、上田仲穎の気が荒くならないように抑えつけているのだろうと。弁と協の二人が上田仲穎の枕元に立ち、夜な夜な色々なことを説明をし、自分達姉妹に力を貸せと嘆願していた様じゃが。
その策にまんまと一人が寂しい上田仲穎がかかり双子に調略されたようじゃが。さて李儒の奴はどう手を打つつもりなのかのぅ?
儂はニヤリと思いながら。
「ほら、樊稠みてみろ! 儂は娘の事に関しては詳しいだろうが。わっ、はははははは」と高笑いをしながら告げ。
「早く儂の許へと来い!」と告げる。
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