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第8話 グレーの髪色した不良少女(1)

 ドン!


 ドン! ドン!


 ガン! ガン! と。


「痛い! 痛い! 痛いよ……」


 僕が悲痛な顔でダンゴ虫……。自分の身体を丸め、悲惨な様子でいてもこの通り……。


 僕の丸々した身体は彼女達……。我が校のヤンキー姉ちゃん達に踏み、蹴られ続けるから。更に僕の身体から。


 ドン! ドン!


 ガン! ガン! と打撃音が聞こえてくるので。


「辞めて! 辞めて! 辞めてよ! お願いだから! 辞めて~~~!」


 僕の口から更に悲痛な声が漏れる。今日も僕の丸々した身体は、自分の髪をグレー色に染めたヤンキー少女とその仲間……。金髪、茶毛色の髪色をしたヤンキー娘達から荒々しい嫌がらせを受ける。

 まあ、受け続けているよ。

 僕は彼女達に対して何も悪い事等してはいない。只ある人……。この学園の生徒会長女王様の下知の下──僕は今日も学園の売店にてお昼のパンを購入して時間制限内で教室へと戻ると言った事……。


 そう、只今僕の事を蹴り、踏みしている彼女達ヤンキー連中や生徒会のメンバー達での、僕が時間制限内に帰還できるか? の、楽しいゲームみたいでね。その最中だから僕は慌てて教室へと帰還の最中……。


 だからこの娘……。 グレーの髪色した張繡さん達ヤンキー娘のメンバー達は、自分達が勝利をするために今日もまた僕へと嫌がらせをおこなう。


 それも彼女達は自分の口の端をニヤリと吊り上げ──!


「わっ、ははは」

「あっ、ははは」


 と高笑いをしながら僕の丸々した身体を蹴り、踏みしつつ。


「マジで、仲頴の奴、コロコロ転げて、やんの、笑える」

「うん、張繡の言う通りで笑える。笑える。あっ、ははは~」

「張繡~。今、上田の身体、転げた瞬間にボールみたいに跳ねなかった?」

「うん、跳ねた! 跳ねた! マジで仲頴の身体がボールみたいに跳ねる瞬間を、アーシは見たからね」

「ああ、張繡~。うちも見た、見たよ~!」

「張繡~、マジで受けるね~。上田の奴は~」

「本当に仲穎の奴はキモイ、キモイん、だよ。こいつは~。あっ、ははは~」




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