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第82話 世界最初のハネムーン (25)

「そんな事はないぞ、レビィア。お前の身体は出る所もちゃんと出た上に良く締まっているので、本当に素晴らしいスタイルだ。これはお前の裸体を見ては何度も堪能をしている俺が言う事だから間違いない。それに夫を喜ばし、満足させる事が妻の義務ではないのか、レビィア?」




 だけどわたくしの王子さまはこの通りで大変に強引な男性ですから、いくらレビィアさまが下を向き、照れ恥かしそうにしても、夫を喜ばすのは妻の義務だと尋ね、彼女へと強制してきた。




「えっ、は、はい。そうでうね……。御方様の言われる通りで御座います……」




 御方様に問われたレビィアさまはシュンとして更に下を向くのだが。




「……ほらレビィア、早く水着に着替えて来い。そしてデッキチェアに横たわり、他の者達と同じようにバカンスを楽しめ。俺は自分の妃達が楽しそうにしている様子を見れば。それで満足なのだ。だから水着に着替えて来い。そして寛げレビィア、分かったな?」




 わたくしの王子さまは真っ赤な顔で下を向く、レビィアさまに固くなるな。マド島と海軍都督の妃らしく優雅に寛ぎながら過ごせと、満身の笑みを浮かべながら告げる、と言うか?




 まあ、我が家の王子さまは強引で強気な男性ですから、いくらレビィアさまが下を向き、照れ恥かしそうにしても許す気は一切ございませんから。




「あっ、はい。御方様……。私も今直ぐ着替えて参ります」と言葉を返せば。




 レビィアさまは王子さまの前で起立! 敬礼! 踵を返して走り出すのだ。自分のお部屋へと向かってね。




 だからわたくしの王子さまは、よきかな、よきかなと言った様子……。自分の腕を組み首肯しながらレビィアさまの背を見詰め見送るから。




 マヤは更に唖然、呆然……。もうこれ以上は王子さまやわたくし達に不満を言わなくなるのだった。








 ◇◇◇


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