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第81話 世界最初のハネムーン (24)

《キュ~!》


 アイラさまに続いてレビィアさまもいつもの男装令嬢仕様の彼女ではなく、可愛くプンプン頬を膨らませながら王子さまの腕を自分の指で摘まんで引っ張ると言った可愛さを前面にだしながら不満を告げるから、わたくしは彼女の意外な一面を見て正直驚く。


「痛いな、レビィア。俺の腕を摘まんで引っ張るなぁ。俺が何時、お前達に遊郭船へと遊びに行くと言ったのだ。俺はお前達の事が気に入っているし。満足しているから大丈夫だ。遊郭船等へは行はしない」


 だけどわたくし達の王子さまは、彼女達の不貞腐れながら甘え、じゃれる様子を見ても困惑した様子はないから、御二人でいる時はいつも年相応の少女へと戻るのかも知れないな? と思う。


 だって王子さまの不満をレビィアさまが聞けば、しょぼんと下を向き、モジモジと手悪さをしながら。


「本当ですか?」


 彼女は可愛く尋ねるから、間違えないと思う。


 でッ、可愛い様子を魅せる男装令嬢のお后さまへと王子さまはと言うと?


「ああ、本当だ」と答えて。

「レビィア、お前も早く、俺が用意をしたビキニ水着に着替えて来い。そして俺に早く見せ、拝ませてくれ」


 パチン! と、わたくしの垂れつつあるお尻とは違い、レビィアさまのよく締まったお尻を軽く叩いて急かす。


「えっ、でも、あの、御方様……。容姿が悪い私は、こんな露出度の多いいビキニ水着と言う物を着衣するのは気が乗らないと言うか? 恥ずかしいです……」


 でもレビィアさまは王子さまがわたくし達妃のためにと和の国から輸入したらしいビキニ水着を着衣するのは本当に恥ずかしいのだと、自分の顔を真っ赤にしながら下を向くのだけれど。


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