「は、はい、御方様……。できれば私はヨシヒロ様の許へと馳せ参じ、戦に参加して、
王子さまから尋ねられてレビィアさまなのだが、彼女は珍しく、自分自身が一番嫌がるはずの女を武器にして甘えながら、ニャ~ン、ニャ~ン、ゴロ、ニャ~ンと嘆願をした。
「旦那さま~、ララ、ララも~、和の国へといって、ヨシヒロさまが隣国へと責める時に付き添い、真の修羅場を見て勉強をしてみたいでございます~。だからララも旦那さまのために何でもお願いを叶えて差し上げますから~。レビィアさま共々和の国へとお連れください、お願いします~」
まあ、何と言うか? 戦争狂と言うか? 自分達の母国では己の持つ才能を発揮できないからと飛び出してきた戦争狂……。戦好きの御二人だからとにかく、いまだに内戦が終わらない和の国……。ヨシヒサ叔父さまの城へと訪問の折は連れていって欲しいとねだるものですから。
「…………」
そんな様子を唖然、呆然……。マヤさまは自分がおかけになる眼鏡から目が飛び出てしまうのではないか? と、
あの、マヤさま……と、
「あのね、御二人共……。戦がしたいから和の国にいきたいとか、少し思考が変ではないですか、御二人共……? 陛下もそう思いませんか?」
そう大変に好戦的で、早く戦争がしたくて仕方がない様子の御二人を見て呆れ、声をかけ、諫め。苦笑いを浮かべながら王子さまへと話しを振れば。
「……ん? いいんじゃないのか、アイラ? やる気があるのは良い心構えだ。わっ、ははは。俺は結構、そう言うのは好きだぞ。わっ、はははははは」
でも
「もう~、陛下~。あなたまでそんなことを~」
王子さまがアイラさまの意見に同意しないで彼女が拗ねると。
「ほら、アイラも早くこちらへ来い。俺がヨシヨシしてやるから」
拗ねているアイラさまへとおいで、おいでと手招きをするものだから。
「もう~、そうやって、陛下は直ぐにわらわに対して誤魔化しをするのですから~」
太々しい顔をしながらもアイラさまは嬉しそうに王子さまの許へといき、腰に手を回されると、あれ~~~! としな垂れかかり、ゴロニャン、ゴロニャンと、飼い主に甘える猫ちゃんへと変化……。
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